デジタル時代のメディア環境を再考する。万代洋輔が愛知県美術館で個展開催

廃棄物をオブジェとして再構成し撮影した「蓋の穴」シリーズなどの作品で知られる万代洋輔が、愛知県美術館で個展を開催する。会期は10月6日〜11月19日。

万代洋輔 広報用画像 2017 © Yosuke Bandai

 万代洋輔は1980年東京都生まれ。東京を拠点に、写真を中心とした様々なメディアを組み合わせた表現を行う。

 2000年代半ば頃より、廃棄物の再構成というプロセスを用いた作品を継続して制作しており、道端に落ちている物を拾い、それらを積み上げてつくった立体をその場で撮影した「蓋の穴」シリーズで知られる。今年2月には、収集した廃棄物をカメラではなくスキャナーを使って撮影し、架空の蒐集家「B」のアルバムというコンセプトでまとめた作品集「コレクターB」を刊行した。

 本展は、愛知県美術館の学芸員が、いま紹介するにふさわしい作家を選ぶ企画「APMoA Project, ARCH(アーチ)」の一環として開催される。デジタル技術によって生活の大半が支えられ、身体感覚や時制が倒錯する現代。万代の作品は、時代ごとに生まれる様々なメディアを注意深く用い、独特のユーモアを交えながら、メディア環境の深層への考察を促す。

万代洋輔 広報用画像 2017 © Yosuke Bandai

編集部

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