「見ても見きれない」緻密な絵画世界。水野里奈が大原美術館で個展を開催

「あいちトリエンナーレ2013」や「片山正通的百科全書」(東京、2017)に参加してきた水野里奈が大原美術館(岡山県、倉敷市)で個展を開催している。会期は9月12日〜11月19日。

制作風景(写真提供:大原美術館)

 ARKO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara)は、大原美術館で2005年から行われているアーティスト・イン・レジデンス・プログラム。 「若手作家の支援」「大原美術館の礎を築いた洋画家児島虎次郎の旧アトリエ:無為村荘の活用」「倉敷からの発信」をコンセプトに、倉敷での滞在制作と大原美術館での完成作品の公開を行う。

 今年度は、約50名のなかから選出された水野里奈が6月より約3ヶ月間にわたり滞在制作を実施する。

 水野は1989年愛知県生まれ。2014年に多摩美術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻の油画領域を修了し、近年では「VOCA展 2015 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」(東京)や「片山正通的百科全書」(東京、2017)に参加。中東の細密画や伊藤若冲を参照しながら、「見ても見切る事の出来ない」緻密で多層的な絵画空間を目指してきた。

 本展では、大原美術館が所蔵する作品を考察し、その筆致や絵の具の盛り上がりの特徴を取り入れた作品を発表するとともに、複数の習作スケッチを公開する。

制作風景(写真提供:大原美術館)

編集部

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