
REVIEW



第109回
折元立身が引っ張るものとは? 椹木野衣が見た「キャリング・シリーズから」展
実母との共同制作による「アート・ママ」などで知られる折元立身が、母を亡くして以来国内初となる個展「キャリング・シリーズから」を開催した。世界各地で手に入れたものを担ぐパフォーマンス「キャリング」シリーズの記録で構成された本展を、椹木野衣がレビューする。


第108回
最先端のシアターに場末の見世物小屋が現れる。 椹木野衣が見た、「XXX RESIDENTS」公演
「VRDG+H」は、HIP LAND MUSICのクリエイティブ・ディビジョン「INT」と、オーディオビジュアル表現のプラットフォーム「BRDG」のコラボレーションイベント。映像と音楽による新しい表現の追求を試みている。その第4回目となる、宇川直宏が手がけるマルチメディア・コスプレユニット「XXX RESIDENTS」とのコラボレーションによる本公演を、椹木野衣がレビューする。


第107回
生命の気配が消え失せた木炭画。 椹木野衣が見た佐藤直樹個展
グラフィック・デザイナーとして活動しながら、木炭画の制作にも取り組む佐藤直樹。そんな佐藤の大規模個展「秘境の東京、そこで生えている」を、椹木野衣がレビューする。

第106回
大水が舞台に降り注ぐ。椹木野衣が見た『この丗のような夢・全』
1987年に結成され、大がかりな舞台装置を特徴とする劇団、水族館劇場。今年4月には、『この丗のような夢・全』が上演された。二度と同じ小屋はつくらないという彼らの屋外劇を、椹木野衣がレビューする。

第105回
「事故と死」を考える。 椹木野衣が見た「Death Line」展
過去に重大な交通事故を経験したという共通点を持つ、弓指寛治、ALI-KA、小林Aの3名の共同キュレーションにより、今年3月に開かれた「Death Line」展。それぞれが直面した「事故と死」に改めて向き合い、作品を通して「死」について深く考えることを目指した本展を、椹木野衣がレビューする。

第104回
石碑と人からみるメディアの本質 椹木野衣が見た竹内公太個展
記憶を記録に転換する際のメディアのあり方や、情報をとらえる我々の様をテーマに作品を発表している竹内公太。3月4日までSNOW Contemporaryにて開催されていた「写真は石碑を石にする、それでも人は」展のレビューをお届けします。

第103回
防空壕での一期一会。 椹木野衣が見た青柳龍太 「2015」「2016」展
コンセプチュアルな作品を手がけ、個展活動を開催している1976年生まれの青柳龍太。今年1月に東京都内の個人宅で開催され、ファウンドオブジェクトを展示した個展「2015」「2016」を、椹木野衣がレビューする。

第102回
冥途の境界を航海する。 椹木野衣が見た、「榎本了壱コーカイ記」
クリエイティブ・ディレクターとして、アート、雑誌、演劇などさまざまなジャンルを横断的にプロデュースしてきた榎本了壱。3年かけて制作した澁澤龍彦の小説『高丘親王航海記』をもとにした書写、絵巻、図絵の展示を中心に、榎本がこれまでに手がけた作品群を一堂に公開した本展を、椹木野衣がレビューする。

第101回
死者と生者が紡ぐ〈後美術〉劇。 椹木野衣が見た、冨田勲の追悼公演
今年5月に急逝した作曲家の冨田勲の追悼特別公演が行われ、生前は完成に至らなかった『ドクター・コッペリウス』が発表された。オーケストラ、シンセサイザー、バレエと3DCGを用い、冨田と初音ミクがコラボレーションした本作を、椹木野衣がレビューする。

第100回
もうひとつの「ケンポク」。 椹木野衣が見た、飴屋法水の新作劇
演劇を中心に多彩な顔を持つ飴屋法水の新作《何処からの手紙》が、先頃閉幕した「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」で発表された。茨城県北エリアに位置する4つの郵便局にハガキを送り、返信された手紙の指示に従ってこの地をめぐる"演劇"を、椹木野衣がレビューする。

第99回
文明の終焉と最後の人類。 椹木野衣が見た杉本博司 「ロスト・ヒューマン」展
大型カメラを用いた写真作品で知られ、古美術蒐集家、文筆家、演出家としても活動する杉本博司が、東京都写真美術館(TOP MUSEUM)のリニューアル・オープン展として個展「ロスト・ヒューマン」を開催している。「人類と文明が終焉したあとの風景」をテーマに構成された本展を、椹木野衣がレビューする。

第98回
チェルノブイリで描いた市井の人びと。 椹木野衣が見た、貝原浩個展
ペン画や筆絵、鉛筆画など、さまざまな作風の絵を残してきた画家の故・貝原浩(1947〜2005)。雑誌のイラスト、書籍の装丁やポスターデザインといった多方面でも活躍しながら、いくつもの国々を旅して風景や人物を描いてきた。貝原がチェルノブイリの事故現場に位置するベラルーシの小さな村を繰り返し訪れ、その土地の人々を描いたスケッチを展示した「風しもの村 チェルノブイリ・スケッチ」原画展を、椹木野衣がレビューする。

第97回
広告としての絵画に生きる女性像。 椹木野衣が見た、 「山口はるみ展 Hyper! HARUMI GALS!!」
1970年代より、エアブラシを用いてリアルな女性像のイラストレーションを発表してきた山口はるみ。約30年にわたってパルコの広告を担当した彼女は、アートとファッション、カルチャーをつなぎ、渋谷の「顔」となるイメージをつくり上げてきた。渋谷パルコの一時休館にあたって開催された「山口はるみ展 Hyper! HARUMI GALS!!」を、椹木野衣がレビューする。

第96回
象徴としてのパン、美術という異物。 椹木野衣が見た、折元立身展
顔一面にフランスパンをくくり付けた「パン人間」の姿で世界各地を旅し、現地の人々と交流したパフォーマンス作品、アルツハイマー症の母の介護を作品とした「アート・ママ」シリーズなど、様々な人々、さらには動物たちとのコミュニケーションを題材に、40年以上にわたってユニークな作品を発表してきた折元立身。今年4〜7月、川崎市市民ミュージアム(神奈川)で開催された「生きるアート 折本立身」展を、椹木野衣がレビューする。

第95回
椹木野衣が見た、 小泉明郎の個展「空気」
1976年群馬に生まれ国内外で映像を学んだ小泉明郎は、国際的な舞台で日本独特の要素と実験的な手法によって独自の映像表現を探究している。「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」展(東京都現代美術館)へ出品不可となった連作《空気》(2016)は、同館から徒歩圏内にあるギャラリー、無人島プロダクションにて発表された。アートにおける表現の自由と規制について議論を巻き起こした本作品を、椹木野衣がレビューする。

第94回
パノラマで描く都市と自然の無境界。 椹木野衣が見た、青島千穂個展
グラフィックデザインソフトのIllustratorを使ったイラストレーション、アニメーション、彫刻といった幅広い方法で、独特の世界観を描き出してきた青島千穂。自然災害や都市の風景をモチーフに、彼女の表現が新たな展開を見せた京都カイカイキキ ポップアップギャラリーでの個展を、椹木野衣がレビューする。