続く第2部「星の信仰とかたち──”お城のプラネタリウム”の知られざるコレクションを起点として」では、同館から600メートルほど離れた亥鼻城跡に位置する千葉市立郷土博物館の所蔵品に着目する。同館の最上階には、開館当時よりプラネタリウムが設置され、老朽化に伴い千葉市科学館の新プラネタリウムに役目を譲るまでの約40年間、「お城のプラネタリウム」として市民に親しまれてきた。その一環として、東西の天文資料およそ100点も大切に保管されていたが、これまで全貌が明かされる機会は少なかった。


ここでは、東洋と西洋における天文観の成り立ちや、星々への関心の移り変わりを検証する。江戸時代まで用いられた中国初の天文図をはじめ、西洋の天文書、そして絵師/蘭学者として知られる司馬江漢(1738~1818)が東西の知見を融合させて描いた《天球図・天球全図》(寛政8年、1796頃)など、稀少な資料が並ぶ。

9組の作家が紡ぐ、未来の星図
第3部「月星をめぐるアートの現在、そして未来──現代美術コレクションと9名(組)のアーティストが描く星座」では、20世紀以降の同館コレクションと現代作家による新作・近作を交え、展示室や館内各所に広大なアートの星図を描き出す。
出展作家の作品群は、「芸術と科学技術の交差」「神話、伝承の現代的表現」「光、エネルギーの彫刻」「宇宙への想像と創造」という4つの軸で構成されている。


例えば「芸術と科学技術の交差」では、1996年に同館に収蔵され、「星をさがして」展(千葉市美術館、2007)に出品された宮島達男の《地の天》(1996)が修復を経て約30年ぶりに再展示された。また、身近な素材を用いて空間や時間の「スケール(尺度)の変換」を試みる髙田安規子・政子による作品群も登場。「人類にとって宇宙を見つめること」の意義について問いかける。





















