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建築、アート、ファッションが交差する「夢の館」。ハウス オブ ディオール 心斎橋【3/3ページ】

「アートの館」として

 館内を巡ると、自然を主題とする作品群が繰り返し現れる。ジェニファー・スタインカンプのデジタルアニメーション作品は、光と動きによって植物の生命力を描き出し、ナンシー・ローレンツのアートパネルは金箔や漆といった素材を用いて東洋的な装飾性を空間へと導入する。ニコール・ウィッテンバーグの絵画やヴォルフガング・ティルマンスの写真もまた、花や風景を通じて自然の美しさを見つめ直すものだ。

ジェニファー・スタインカンプのLEDディスプレイ ©︎DEN NIWA
ナンシー・ローレンツによりカスタムアートパネル ©︎DEN NIWA
ニコール・ウィッテンバーグ《ヒマラヤンバルサム)》 ©︎DEN NIWA
ヴォルフガング・ティルマンス《アルストロメリア》 ©︎DEN NIWA

 こうした作品選定には明確なテーマがある。それは、クリスチャン・ディオールが抱いた自然への情熱だ。植物や花々はディオールの創作の源泉だった。ハウス オブ ディオール 心斎橋に集められた作品群もまた、花や樹木、自然現象をモチーフとしながら、それぞれ異なる方法で生命や変容を表現している。建築、インテリア、アートが一体となり、ひとつの「庭園的世界」を形づくる。

ムッシュ ディオール ©︎DEN NIWA

 最上階には、ミシュラン三つ星シェフ、アンヌ=ソフィー・ピックが監修するレストラン「ムッシュ ディオール」を併設。ここも庭園へのオマージュとして構想した空間となっている。

 ファッション、建築、アート、そして食がひとつの体験として結びつく点は、この施設の大きな特徴と言えるだろう。近年、ラグジュアリーブランドの旗艦店はたんなる販売空間を超え、文化的な発信拠点としての役割を強めている。なかでもハウス オブ ディオール 心斎橋は、その最前線に位置する存在と言えるだろう。

カリーヌ・ラヴァル《COSMOS×DIOR》
ヴィック・ムニーズ《オリアンダーズ・アフター・フィンセント・ヴァン・ゴッホ》

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