「Osaka Art & Design 2026」開幕レポート。大阪市内各所がアートとデザインに染まる28日間【2/3ページ】

心斎橋・南堀江・船場エリア

 大阪屈指の繁華街・心斎橋周辺にも、刺激的な作品が点在している。

「五十嵐威暢 A–Z Homage to Takenobu Igarashi」の展示風景。右の壁面には、五十嵐による「渋谷PARCO PART3」のロゴデザインをもとに新たに制作された、AからZまでの書体が並ぶ 撮影:編集部(*)
五十嵐ロゴを用いた「積木ベンチ」

 心斎橋PARCOでは、2025年に惜しまれつつ世を去った五十嵐威暢(1944〜2025)を取り上げる展覧会「A–Z Homage to Takenobu Igarashi」(〜6月14日)を開催中。旧渋谷PARCOのネオンサインなど、五十嵐の代表的なシリーズでもあるアルファベット作品に焦点を当てている。

 また、心斎橋PARCO・大丸心斎橋店本館前の歩道には、本展に合わせて制作された「積木ベンチ」も設置。五十嵐のロゴに座るというまたとない体験ができるのも大きなポイントと言えるだろう。

TEZUKAYAMA GALLERYのメインフロアで開催されている加藤智大の個展「The face speaks」 撮影:編集部(*)

 南堀江にあるTEZUKAYAMA GALLERYでは、加藤智大(1981〜)による個展「The face speaks」(〜6月20日)が開催されている。会場では、犯罪歴のある人物を3Dスキャンし、鉄線の集積で再構築した「anonymous」シリーズの新作を発表。鉄線が生み出すモアレによって実態が揺らぐのも、タイトルの「anonymous(匿名性)」を浮き彫りにするかのようだ。

エスパス ルイ・ヴィトン大阪での展示風景(2026)。左から《Landscape (Tree)Ⅱ》(2007)、《Three Ball 50/50 Tank》(1985)、《Bracelet》(1995-98) © Jeff Koons Courtesy of the artist and Fondation Louis Vuitton, Paris Photo ©︎ Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton(*)

 エスパス ルイ・ヴィトン大阪では、現代美術の巨匠ジェフ・クーンズ(1955〜)の個展「PAINTINGS AND BANALITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」(〜7月5日)も開催中。レディメイドの精神を継承しつつ、欲望や社会階層を解体・再構成してきた彼の40年にわたるキャリアを通覧できる貴重な機会となっている。

W大阪 外観 写真提供:W大阪(*)
W大阪の3階にあるソーシャルハブ「LIVING ROOM」 写真提供:W大阪(*)

 本イベントのホテルパートナーであるW大阪は、アメリカ合衆国を中心に展開するマリオット・インターナショナル系列のラグジュアリー・ライフスタイルホテルであり、2021年に日本初上陸した。建築家・安藤忠雄の監修のもとつくられた黒一色の外観を持つ建築が独自の存在感を放っており、施設内は、「大人の遊び場」というコンセプトのもと、道頓堀のネオンや、大阪の活気を再解釈したようなポップなデザインが随所に散りばめられている。

W大阪の1階で展示されるxoriumの《AUTONOMA》

 ここで展示を行うのは、京都を中心に活動する竹川諒と中村慎吾によるアーティストコレクティブ・xorium(エクソリウム)だ。《AUTONOMA》は、人、自然、社会のあわいにある違和感を作品に昇華させた作品。無数の泡がひとつの構造物を構成していく様子を、社会の変化のなかで起こる現象と結びつけることで、鑑賞者の感覚的な理解を促している。

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奥山由之「photographs」

2026.05.14 - 06.12
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