デザイナー/彫刻家、五十嵐威暢の回顧展が心斎橋PARCOで開催。アルファベット作品からその創造性の軌跡をたどる

大阪・心斎橋の心斎橋PARCOで、デザイナー/彫刻家として国際的に活躍した五十嵐威暢を取り上げる展覧会「A–Z Homage to Takenobu Igarashi」が開催される。会期は5月22日〜6月14日。

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 大阪・心斎橋の心斎橋PARCOで、デザイナー・彫刻家として国際的に活躍した五十嵐威暢(1944〜2025)を取り上げる展覧会「A–Z Homage to Takenobu Igarashi」が開催される。会期は5月22日〜6月14日。

 五十嵐は北海道滝川市生まれ。多摩美術大学を卒業後、カリフォルニア大学で芸術学の修士号を取得。1970年代からデザイナーとして国際的に活動し、千葉大学やUCLAでは教員を、多摩美術大学では初代デザイン科学科長を務めた。94年には彫刻家へ転身、2011年より多摩美術大学第9代学長に就任し、その後名誉教授となった。

五十嵐威暢によるロゴ「渋谷PARCO PART3ドアノブ」(1981)
五十嵐威暢によるロゴ「渋谷PARCO PART3ネオンサイン」(1988)

 代表作には、旧明治乳業や旧サントリー、金沢工業大学、多摩美術大学などのCIデザイン、東京ミッドタウン内彫刻《予感の海へ》、「EXPO '85 国際科学技術博覧会」ポスターデザインなどがある。また「旧渋谷PARCO ネオンサイン」(現在は2019年に新たにオープンした渋谷PARCO内に展示)も五十嵐の仕事だ。北海道新十津川町の「五十嵐威暢美術館かぜのび」では大型彫刻などが公開されており、2023年には金沢工業大学に「五十嵐威暢アーカイブ」を設立。約5000点もの作品や資料が一般公開されている。

札幌PARCOでの展示風景より、「木のアルファベット O G」
札幌PARCOでの展示風景
「ABS樹脂のアルファベット」をはじめ、貴重な作品や資料が並ぶ

 本展は、北海道出身の五十嵐と札幌PARCOとのゆかりを背景としながら昨年開催された、札幌PARCO50周年の記念展を再構成したものだ。彫刻家転身以前の「デザイナーとしての五十嵐」が手がけたアルファベット作品に焦点を当て、心斎橋PARCO全体を舞台にその創造性の軌跡をたどるものとなる。

 メイン会場となる14階「PARCO HALL」では、AからZまでのアルファベットを題材にした彫刻やグラフィックデザインを展示。かつて渋谷PARCOのストリートギャラリーで発表されたアルファベット彫刻やポスターカレンダー、直筆の図版といった貴重な資料が一堂に会する。

13階に常設展示されているネオンサイン「O」
五十嵐による「積木ベンチ」のイメージ

 館内の各所にも作品が展開される。地下2階と13階のエスカレーター横には、旧渋谷PARCOの外壁に設置されていたネオンサインが常設展示されているほか、本展に合わせて制作された「積木ベンチ」も登場。御堂筋側入口前の歩道に期間限定(5月22日〜6月18日)で設置されるこのベンチは、PARCOの「P」、大丸の「D」、心斎橋の「S」の3文字を象っており、実際に座ることも可能だ。

オリジナルポストカード
展覧会グッズより、「ブラインドアクリルキーホルダー」 各800円(税込)
展覧会グッズより、「オリジナルTシャツ(PA)」 6600円(税込)

 会期中は入場特典として「オリジナルポストカード」が配布されるほか、貴重なオリジナル作品の額装販売や、展覧会ビジュアルを使用した記念グッズも販売予定。五十嵐威暢が遺した造形世界を様々な切り口から体感できる内容となっている。

編集部