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「ウジェーヌ・ブーダン展─瞬間の美学、光の探求」(SOMPO美術館)開幕レポート。印象派の先駆者が捉えた豊かな光の表情に注目

東京・新宿のSOMPO美術館で、同館の開館50周年を記念した展覧会「ウジェーヌ・ブーダン展─瞬間の美学、光の探求」がスタートした。会期は6月21日まで。会場の様子をレポートする。

文・撮影=三澤麦(編集部)

ウジェーヌ・ブーダン《ベルク、出航》(1890)。力強い波と立ち込める雲の描写からは、その場の空気感までもが伝わってくるようだ

 東京・新宿のSOMPO美術館で、同館の開館50周年を記念した展覧会「ウジェーヌ・ブーダン展─瞬間の美学、光の探求」が開幕した。会期は6月21日まで。担当は同館主任学芸員の岡坂桜子。

 「印象派の先駆者」と称される画家、ウジェーヌ・ブーダン(1824〜98)は、フランス・ノルマンディー地方の港町オンフルールに船乗りの子として生まれた。芸術家一族の出身ではなかったが、移住先のル・アーヴルで画材店を営むうちに、ジャン=フランソワ・ミレーやコンスタン・トロワイロンといったバルビゾン派の画家たちと交流を持ち、画家を志すようになる。その作風は、空や雲、海景、牛の群れなどを瑞々しい色彩と軽快な筆致で描き出すことでも知られており、1850年代半ばに出会った青年期のクロード・モネを戸外制作へと連れ出し、のちの印象派誕生のきっかけをつくった人物としても評価されている。

第1章「海景 海景画家の誕生」の展示風景。手前は《嵐(ヤーコプ・ファン・ロイスダールに基づく)》(1853)
《トルーヴィルの港、月の効果》(1870-73)。月の光がもたらす静謐な空気感を、巧みな筆致と絶妙な色彩によって見事に描き出している

 本展は、日本におけるブーダンの展覧会としてはおよそ30年ぶりの開催となる。担当学芸員の岡坂は本展について次のように語った。「印象派誕生から150年を迎えた昨今、改めて19世紀における印象派の役割が見直されつつある。本展はその流れを汲んで企画されたものであり、全114点のブーダン作品を8つの切り口から紹介することで、『海景画家』に留まらない、ブーダンの多面的な魅力を体感できる機会となるだろう」。

編集部

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