また上海ビエンナーレは、美術館以外のスペースを会場とする都市プロジェクトの開催も続けている。このプログラムは、ビエンナーレをホワイトキューブの外に拡張することで、都市の住民とやその文化との相互への関わりあいを生み出す取り組みだ。
今回もこの都市プロジェクトが展開されており、主な会場のひとつとして、建築家・安藤忠雄が設計した嘉源海美術館(Jia Yuan Hai Art Museum)が選ばれている。ここでは、マキシム・カヴァジャニやシアスター・ゲイツ、リクリット・ティラヴァーニャ、チェン・ルオファン、チョウ・タオ、リウ・シュアイの作品が紹介されている。リウはVILLA TBHでも個展を展開しているため、あわせて訪れてほしい。


不確実性に満ちた世界を生きるために、新しい感覚的コミュニケーションの在り方を模索する芸術祭。非人間とのコミュニケーションを多角的に取り入れ、様々な視点や表現を通して提起される問いに対し、改めて現代を生きる人間としての当事者意識を持って向き合う機会となるだろう。



















