2019年12月、東京・町田市の南町田グランベリーパーク内にオープンした「スヌーピーミュージアム」が、展示内容を拡充する大規模なリニューアル工事を実施。2月1日にリニューアルオープンした。
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スヌーピーをはじめとするキャラクターたち「ピーナッツ・ギャング」が登場する、アメリカの新聞連載マンガ『ピーナッツ』の作者、チャールズ ・M・シュルツ。1950年から2000年まで連載され、世界的な人気となったこのマンガの原画などを保護・展示するため、02年にアメリカ・カリフォルニア州サンタローザに開館したのがシュルツ美術館だ。同館の世界初の公式サテライトとして、16〜18年には期間限定で東京・六本木にスヌーピーミュージアムがオープン。そして19年12月には東京・南町田グランベリーパーク内に場所を移し、現在に至る。
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今回のリニューアルについて、本ミュージアムのクリエイティブ・ディレクターである草刈大介は「従来の美術館の機能に、エンターテイメントのための楽しみと喜びを加えた」と語る。このリニューアルに際して、あらためて館内と新展示室を紹介したい。
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新たなミュージアムの入口にはスヌーピーが口を開けており、来場者はその口の中、つまりスヌーピーの中に入っていくようなかたちとなる。その先にある1階ロビーに足を踏み入れ天井を見上げると、鏡面に写った来場者の姿と、スヌーピーをはじめとする「ピーナッツ・ギャング」たちが来場者を迎える。スヌーピーの口からその世界に入り、観客とキャラクターが鏡のなかで出会うというこの演出は、草刈がアート・ディレクターの祖父江慎と考案したものだ。
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展示室は2階と3階に分かれているが、まずは3階から紹介したい。3階には、今回のリニューアルの目玉とも言うべき新展示室「スヌーピー・ワンダールーム」が設置された。ここは「みんなでつくるミュージアム」がコンセプトの部屋で、内部にはスヌーピーのぬいぐるみ約300体をはじめとしたグッズや小物などが並ぶ。これらのほとんどはファンから寄贈されたものだ。
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本展示室のコンセプトを、草刈は次のように語った。「スヌーピーというキャラクターの歴史において、もっとも親しみがあるのは原作となるマンガよりもぬいぐるみやグッズ、衣類といったプロダクトだったのではないだろうか。実際に使われ、愛されてきたこれらのプロダクトを展示することで、来場者それぞれが慣れ親しんだスヌーピー像を喚起させる空間にしたかった」。
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さらに3階では『ピーナッツ』の作者、チャールズ・シュルツの生い立ちや経歴を資料やテキストとともに学べる「チャールズ・シュルツ・ギャラリー」や、『ピーナッツ』の成り立ちとチャーリー・ブラウンをはじめとした「ピーナッツ・ギャング」たちについて知ることができる「ピーナッツ・ギャング・ギャラリー」と展示室が続く。
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さらに3階からは屋上スペースに出ることもでき、ここではパターゴルフをするスヌーピーのパネルと記念撮影をすることが可能だ。
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2階の「スヌーピー・ルーム」は、テディベアになったスヌーピー、寝ぼけたスヌーピー、鼻の長いスヌーピーなど、原作に描かれていたいつもとは違うスヌーピーの姿を大きく立体した部屋だ。リニューアルにあたっては、この部屋に新たにショー演出が追加。5分に1回、映像、音、光によるショーが開催されるようになった。
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続く企画展示室では、新たな企画展として「旅するピーナッツ。」(〜9月1日)が開幕。シュルツ美術館が所蔵する原画を中心に構成された本展のテーマは「旅」だ。 『ピーナッツ』のストーリーの多くはアメリカの子供たちの周囲にある日常を描くものだが、なかには旅をするものもある。本企画展は、サマーキャンプ、ビーチ、砂漠、ウィンブルドンなど、様々な土地を舞台に描かれた作品の原画が一堂に介する貴重な機会となっている。
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そして2階の最後を飾る展示は、スヌーピーがいつも屋根で昼寝をしているあの小屋がある「ベリー・ハッピー・ホーム」だ。小屋の大きさを拡大することで、観客が作中のスヌーピーと同じくらいの大きさになるような効果をもたらしている。ここでは付箋に様々なメッセージを書いて壁に貼りつけることもできる。
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ほかにもリニューアルにあたって165点のグッズが新発売となったミュージアム・ショップ「BROWN`S STORE」や、来場日と同じ日付に新聞に掲載されていたマンガがプリントされた新たなチケットなど、より深く『ピーナッツ』の世界を体感できるミュージアムとなっている。
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