根津美術館で特別展「武家の正統-片桐石州の茶-」が開催へ。江戸時代の武家茶道の本流に注目

根津美術館で、江戸時代の武家茶道の本流を紹介する特別展「武家の正統-片桐石州の茶-」が開催される。会期は2月22日~3月30日。

 東京・南青山の根津美術館で、江戸時代の武家茶道の本流を紹介する特別展「武家の正統-片桐石州の茶-」が開催される。会期は2月22日~3月30日。

 武家を中心に広まった茶道「石州流」の祖である大和小泉藩2代藩主・片桐石州(1605〜73)は、千利休の実子である千道安(1546~1607)から茶の湯を学んだ桑山宗仙(1560~1632、左近)の晩年の弟子で、利休流の侘び茶をベースとした人物だ。そのいっぽう、江戸の自邸では、武家層を中心に多くの客人を招き、大名らしい厳かな茶会を開催したという。そして、寛文5年(1665)には4代将軍・徳川家綱に献茶し、古田織部、小堀遠州に続いて、武家茶道の地位を確立した。

 本展では、茶道史上に極めて重要な位置を占めながらも、これまで注目されることが少なかった石州と石州流の茶の湯を、片桐の没後350年を経て顕彰する初めての機会となる。

 また、会期中には講演会やスライドレクチャーといった関連イベントが実施されるほか、同時開催展「百椿図-江戸時代の椿園芸ー」「春情の茶の湯」や、池坊専好(華道家元池坊 次期家元)による特別催事「いけばな展示 —茶室で楽しむ椿のこころ—」も開催予定。詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

編集部

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