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コンセプトは「旅とアート」。名和晃平も参加する大阪の大規模プロジェクト「ONE DOJIMA」とは何か?

東京建物株式会社とシンガポールのHotel Properties Limitedが共同で開発を手がける大阪の「ONE DOJIMA PROJECT」。アートが大きなポイントとなるこの大規模プロジェクトの詳細が発表された。

Brillia Tower堂島のコンセプトショールーム

  文化施設が多く並ぶ大阪の中之島エリア。ここに2024年、「Four Seasons Hotel」と「Brillia Tower堂島」が一体となった超高層複合タワー「ONE DOJIMA」が開業する。

 この再開発プロジェクトは、東京建物株式会社とシンガポールのHotel Properties Limitedが共同で開発を手がけるもので、建物の高さは約195メートル(49階建て)、延床面積約8.2万平米という大阪市内でも有数の規模だ。

「Brillia Tower 堂島」ゲストサロンに展示された「ONE DOJIMA」の模型

 そのなかで、Brillia Tower堂島には「旅とアート」をコンセプトに、共用部分に50点もの作品が設置される。

 アートの監修を担うのは、森美術館特別顧問の南條史生。南條は今回のプロジェクトについて、「住宅共用部に相当数のアートが入ることは時代を反映している」としつつ、「旅とアート」というコンセプトについてこう語る。「簡単なようで難しいお題。なんでもアートとなる時代において、どう文脈をつくるかを考えた」。

 建物は船の帆のようなかたちをしており、内部はトーンを抑えた色彩と湾曲した形状が特徴。こうしたデザイン的な要素とも寄り添うかたちでアーティスト・作品の選定を進めたという。

「Brillia Tower 堂島」ゲストサロンに展示されたリュウ・ジャンファ《Collected Letters》(2021)

 住宅共用部での大規模なアート作品設置は、生活のなかにアートが接続するということになる。南條はこうした環境が「アートの観客を広げる大きなきっかけとなるのではないか」と意気込む。

 このONE DOJIMAの屋外には象徴的な作品として名和晃平の大作も設置させる予定だ。名和によると現在、作品の構想中とのことだが、「シンプルなお題だからこそ大変。生命の進化も大きくとらえると旅のようなものであり、人間にある普遍的なものとつながるかもしれない」と話す。

南條史生と名和晃平

 なお、6月3日〜5日には「ONE DOJIMA PROJECT Art Gallery」と称し、「Brillia Tower 堂島 ゲストサロン」で名和の映像作品《Tornscape》の一般公開も実施。あわせて名和の平面作品も展示されている。

名和晃平 Tornscape 2019 dimensions variable
photo: Nobutada OMOTE | Sandwich installation view, “Throughout Time : The Sense of Beauty”, Nijo-jo, Kyoto, Japan, 2019

編集部

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