新風館に名和晃平の巨大作品が登場。京都では初の屋外彫刻

6月11日にオープンした京都の複合施設「新風館」。このなかに、名和晃平による巨大作品が登場。Sandwichがアートディレクションした「(THISIS)SHIZEN」にも注目だ。

名和晃平 Ether (Octagon) 2020 ミクストメディア 735.0×112.8×112.8cm Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE Photo by Nobutada OMOTE | Sandwich

 6月11日、京都・烏丸御池に複合施設 「新風館」がオープンした。アップリンク京都やアジア初進出の「エースホテル京都」などを有するこの施設には、アートの面でも注目したいポイントがある。

 まず1階には、自然の恵みと人の手が生み出すかたちと食を提供するショップ「(THISIS)SHIZEN」( ディス イズ シゼン) がオープン。これは、名和晃平率いるSandwich が空間デザインおよびアートディレクションを担当したもので、店内中央には名和による立体作品《Seed》が設置。同作は、生命の起源を宇宙に求め、隕石の飛来と共に生命が地球に飛来したとするPanspermia ( パンスペルミア) 説に着想を得た彫刻作品だ。

「(THISIS)SHIZEN」内観 Photo by Nobutada OMOTE | Sandwich

 新風館中庭には、名和の高さ約7.3メートルの彫刻作品《Ether(Octagon)》が、屋外常設作品として設置された。本作は、スマイルズ代表の遠山正道とクリエイティブ集団PARTYが運営する「The Chain Museum」の企画によって誕生したもの。 作品の詳細はArtStickerで鑑賞することもできる。

 滴が地面に落ちて広がる様子を段階的に3Dモデル化し、上下反転させてランダムに積み重ねた作品で、全体が多面体で構成されており、自然光の変化に合わせて面から面へ、光が移り変わる。

 生命力の永遠性を象徴する本品は、名和にとって京都では初の屋外彫刻となる。

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