中銀カプセルタワービルのカプセルを再活用した「SHUTL(シャトル)」、10月にオープンへ

黒川紀章設計の中銀カプセルタワービルのカプセルを再活用した新たなスペース「SHUTL(シャトル)」が10月7日にオープンすることが発表された。

「SHUTL」内部完成イメージ

 中銀カプセルタワービルのカプセルを再活用し、松竹株式会社によって今年秋、東劇ビルの隣接地にオープンする新たなスペース「SHUTL(シャトル)」。オープン日が10月7日に決定した。

 10月7日と8日の2日間は、同スペースを自由に観覧できる一般開放日として公開。また、10月13日から2024年春にかけて、オープニング展示シリーズ「伝統のメタボリズム」が開催され、新陳代謝を促進する様々な表現を「言葉と文字」「様式の変容」「見立て」の3期にわたって紹介する予定だ。

 メタボリズム建築を代表する黒川紀章設計のカプセル2基を収納し、それぞれを活用するこのスペース。面積は約85平米。2基のカプセルのあいだに位置する余白の空間「FREEDOM SPACE」では、作品展示やグッズ販売、パフォーマンス、ワークショップなど多彩な企画を行う。敷地内に位置する屋外スペース「OUTER SPACE」では、コンクリートの壁を用いて、様々な表現の可能性を広げることが期待されている。

FREEDOM SPACE
OUTER SPACE

 1基のカプセル「CAPSULE A - A906 (ORIGINAL)」は、竣工当時の姿に修復された、8.5平方メートルのオリジナル・カプセル。当初ビジネスマンのセカンドハウス/オフィスとして構想された空間では、過去と未来のクリエイティビティが同居する新しい表現を展開する。

CAPSULE A - A906 (ORIGINAL)

 いっぽうの「CAPSULE B - A1006 (SKELETON)」は、解体したカプセルの姿を残した、スケルトン・カプセル。生々しい壁面塗装と剥き出しの鉄骨に囲まれた、わずか10平方メートルのミニマルな空間に、アーティストの様々なアイデアをインストールする。

CAPSULE B - A1006 (SKELETON)

 10月13日〜11月5日に開催される「伝統のメタボリズム」展の第1期「言葉と文字」では、コミュニケーションやアーカイヴにおける基本要素である「言葉」と「文字」の輪郭と変化に着目。詩という表現ジャンルで多彩な活動を展開する最果タヒ+展示デザインを手掛ける佐々木俊、泣き笑いの絵文字を用いた代表作《The Laughing Man》をはじめ、国内外で注目を集めるコンセプチュアルアーティスト・松田将英、SHUTLのロゴデザインを手がけた新進気鋭のデザイナー・三重野龍の3者が今回のテーマに応答した作品を発表する。

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