解体予定の中銀カプセルタワービルをデジタル空間で保存。黒川設計事務所とLAETOLIがタッグ

黒川紀章建築として世界的に知られる中銀カプセルタワービル。解体予定のこの建築について、不動産クラウドファンディングサービス「COZUCHI」を運営するLAETOLI株式会社と株式会社黒川紀章建築都市設計事務所が、デジタル空間での保存に向けた取り組みを行う協定を締結した。

中銀カプセルタワービル

 1972年に竣工し、メタボリズム建築の代表作として知られる東京・銀座の「中銀カプセルタワービル」。この建築をデジタル空間で保存する取り組みを行うことを、LAETOLI株式会社と株式会社黒川紀章建築都市設計事務所が発表した。

 中銀カプセルタワービルは黒川紀章の代表作であり、「DOCOMOMO Japan」による1969年までの日本の近代建築100選に選ばれるなど、高い評価を得ている。しかしながら老朽化により、現在は住人の退去と区分所有のカプセル売却が進んでおり、最終的には解体が予定されている。

中銀カプセルタワービル内部

 そうした状況のなか、LAETOLIと黒川設計事務所がタッグ。LAETOLIは同社が運営する不動産クラウドファンディングサービス「COZUCHI」を活用、黒川設計事務所は保管されている設計図面およびCADデータ等を提供することで、同建築のデジタル空間における保存に取り組むという。

 今後は黒川紀章の思想やカプセルが最適なかたちで保存される方法を両社で協議するとしている。

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