2018.7.1

あのパフォーマンスから10年。
再び廃墟と化したホワイトキューブに、Chim↑Pomは何をインストールするのか?

東京・恵比寿のNADiff a/p/a/r/tにてChim↑Pomの展覧会「日本のアートは」が開催される。本展は、Chim↑Pomにとって同会場では「日本のアートは10年おくれている 世界のアートは7、8年おくれている」以来10年振りの展覧会となる。会期は7月6日から7月22日まで。

本展タイトル

 2008年7月7日、NADiff a/p/a/r/tのオープンにあわせて、Chim↑Pomによる展覧会「日本のアートは10年おくれている 世界のアートは7、8年おくれている」が開催された。

 ホワイトキューブになるはずの剥き出しの駆体を汚水で水没させ、建物の剥き出しになった躯体に落書きを書き散らし、新築のギャラリーを一挙に廃墟化させるという破天荒なパフォーマンスは、物議を醸し話題となった。

 その後もChim↑Pomは活動のスケールをさらに大規模なものへ発展させながら、広島の原爆、東日本大地震、福島第一原発、大量消費にともなう大量廃棄、スクラップ&ビルドなど、現代社会が抱える様々な問題に全力で介入し、メッセージ性の強い作品を次々と発表してきた。

 そして今夏、10周年を迎えるNADiff a/p/a/r/tに再びChim↑Pomが登場。今回もギャラリーを囲む白い壁を破壊し、ギャラリー内部に汚水の池をつくり、「コンテンポラリーアートの幽霊」がインストールされるという。

 前回のChim↑Pom展から10年。その間、日本のアートには何があっただろうか。関連イベントとして、7月7日には黒瀬陽平(美術家、美術評論家)、上妻世海(美術家)、卯城竜太(Chim↑Pom)、岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)による座談会「日本のアートは——この10年間を振りかえる」も開催される。本展とあわせてチェックしてほしい。