東日本大震災、そして原発災害から丸7年となる2018年。福島県耶麻郡猪苗代町のはじまりの美術館で、この7年を改めて考える展覧会「3.11 関連特別企画『ビオクラシー〜“途方もない今”の少し先へ』」が開催されている。
展覧会タイトルの「ビオクラシー」は、震災後、福島に移住し活動を続けてきた本展の企画伴走者である平井有太が2016年に刊行した著書『ビオクラシー 福島に、すでにある』からとられたもの。「生命主義」を意味する造語であるこの「ビオクラシー」を、平井は資本主義や民主主義を超えるものとして訴える。
出展作家は、赤間政昭、アサノコウタ、岩根愛、梅原真、古久保憲満、SIDE CORE、佐賀建、佐藤菜々、田島征三、Chim↑Pom、平井有太、藤城光、宮川佑理子。震災以降の福島のことや、これからの暮らしについて、改めて考えるきっかけとなる作家や作品を紹介する。また、本展開催中は、はじまりの美術館の電力を再生可能エネルギーに切り替える試みも行われる。