今週末に見たい展覧会ベスト16。杉本博司から迎賓館赤坂離宮の藤田嗣治、川口市立美術館のグランドオープンまで【3/3ページ】

「下呂 Art Discovery 2026」(岐阜県下呂市内各所)

 岐阜県下呂市で、新たな芸術祭「下呂 Art Discovery 2026」が開幕した。会期は11月8日まで。総合ディレクターを務めるのは北川フラム。

 同芸術祭の舞台となるのは、飛騨川沿いの温泉街の街並みや合掌村がある「下呂エリア」、自然豊かな南飛騨健康増進センターと萩原商店街を舞台とした「萩原エリア」、築70年の旧湯屋小学校が舞台となる御嶽山の麓の「小坂エリア」といった3つのエリアだ。北川は岐阜という土地を、日本の歴史上重要な戦いの場であった歴史的背景や、日本列島における中心部といった地理的背景をもとに、「日本最深部」と呼称。 14の国と地域から59組のアーティストが作品を展開している。

会期:2026年9月11日〜11月8日
会場:岐阜県下呂市内 各所
電話番号:0576-24-2222 
閉場日:火(ただし、祝日を除く)
料金:一般 2500円 / 高校生以下無料

「丸木スマ展 73歳からのアーティスト」(滋賀県立美術館

 滋賀県大津市の滋賀県立美術館で、「丸木スマ展 73歳からのアーティスト」展が開幕した。会期は11月23日まで。

丸木スマ《柿もぎ》(1949) 原爆の図丸木美術館

 丸木スマは1875年広島県生まれ。農作業や船宿業に従事し、長年家族の暮らしを支えたのち、70歳のときに爆心地から約2.5キロの自宅で被爆。その翌年には夫と死別するという過酷な体験をする。終戦から3年が経った1948年、長男の丸木位里とその妻・丸木俊の勧めにより、73歳で初めて絵を描き始めた。身近な自然や生き物を独自の色彩と構図で描き、50年以降には女流画家協会展や再興日本美術院展などで入選を重ね、70代にして異例の画壇デビューを飾る。81歳で没するまでの9年ほどの間に700点以上もの作品を残した。

 本展では、スマの初期から晩年までの作品や関係資料など約130点を展示している。また、スマに絵を描くきっかけを与えた息子の位里や俊をはじめ、安田靫彦や金島桂華といった日本画家、柳宗悦や式場隆三郎ら民藝運動の文化人たちがスマに送った視線や評価の背景を、家族の歩みを伝える写真や当時の貴重な資料とともに紐解く。さらに、自由で明るい作風の背景にある凄惨な戦争体験にも焦点を当て、過酷な体験を経てなお創作活動を続けた意味についても問い直す。  

会期:2026年9月11日〜11月23日(会期中一部展示替えあり)
会場:滋賀県立美術館
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
電話番号:077-543-2111 
開館時間:9:30〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、9月21日~23日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日、10月13日
料金:一般 1200円 / 高大生 800円 / 小中生 600円 / 未就学児・身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方とその介助者は無料

「NEW PLATFORM – Alternative JAPAN –」(Art Center NEW

 横浜市の新高島駅直結のアートスペース・Art Center NEWで、日本国内の13都道府県から23のオルタナティブスペースを招聘したアートフェア「NEW PLATFORM – Alternative JAPAN –」が9月13日まで開催されている。

 昨年度に開催されたアジア圏のスペースを集めた「NEW PLATFORM – Alternative ASIA –」に続き、今年度は日本国内の多様な地域の実践に焦点を当てる。北海道から沖縄まで全国各地のスペースが参加することで、地域ごとの視点から日本のアートシーンを捉え直すとともに、スペース同士の新たな交流やネットワークの創出を目指す。また、非営利を基盤とするオルタナティブスペースがあえてアートフェアという「販売」の場に集うことで、持続可能な運営に向けたアイデアや工夫を共有する試みともなる。

会期:2026年9月11日〜13日
会場:Art Center NEW
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい 5-1 新高島駅地下1階 
開館時間:12:00〜20:00
料金:一般 1500円 / 学生 1100円 / 高校生以下無料

開館記念特別展「蜷川実花展 はじまりの光」(川口市立美術館)

 埼玉県川口市に新たに開館する川口市立美術館。その開館記念特別展として、「蜷川実花展 はじまりの光」が9月12日から開催される。

蜷川実花《Self-image》(2013) ©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 写真家、映画監督、現代美術家として幅広く活動してきた蜷川実花。近年はクリエイティブチーム「EiM(エイム)」とともに、大規模なインスタレーション作品を国内外で発表している。本展ではそうした近年の活動とは異なり、蜷川の創作の出発点である「写真」を軸に、映像や家族の記憶を織り交ぜながら、その表現の核心を掘り下げるものとなる。 

 なお、川口市立美術館は、JR川口駅西口から徒歩約2分、川口総合文化センター・リリアに隣接して開館する新たな文化拠点。「継承」「共生」「育成」を理念に掲げ、展示室のほか、ライブラリーやミュージアムショップ、レストランを備えた「公園のような美術館」を目指すという。

会期:2026年9月12日〜11月29日
会場:川口市立美術館
住所:埼玉県川口市川口3-1-2
開館時間:10:00〜18:00 ※夜間開館を実施予定
休館日:月(9月21日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日、10月13日、11月24日
料金:一般 2000円 / 大学生 1500円 / 高校生 1000円 /中学生以下無料

新・今日の作家展2026「土星の環の観測点」(横浜市民ギャラリー)

 横浜市民ギャラリーで、新・今日の作家展2026「土星の環の観測点」が開催される。会期は9月12日〜10月5日。

 横浜市民ギャラリーでは、日本の現代美術展の先駆けである「今日の作家展」の理念を引き継ぎ、同時代の表現を紹介する「新・今日の作家展」を2016年から開催してきた。今年は「土星の環の観測点」をテーマに、サリーナ・サッタポン、辻梨絵子、横手太紀の3名の若手作家を招聘する。

 会場では、サッタポンによる特殊フィルターを用いた映像インスタレーションや、横手による塵や瓦礫などの背後にある物語を掘り起こす彫刻や映像、辻による対話を通じて相互理解の難しさに向き合い、自作のぬいぐるみが登場する映像作品などを紹介する。

会期:2026年9月12日〜10月5日
会場:横浜市民ギャラリー
住所:神奈川県横浜市西区宮崎町26-1
電話番号:045-315-2828 
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:9月28日 
料金:無料

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