EXHIBITIONS

清川あさみ|名和晃平「Invisible Garden」

清川あさみ・名和晃平《PixCell-Our New World(部分)》(2026)ミクストメディア 撮影:表恒匡

 東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスで、清川あさみと名和晃平による2人展「Invisible Garden」が開催される。会期は9月16日〜11月8日。

 本展は、清川の著書『みえないにわ - Invisible Garden』(世界文化社、2026)の刊行をきっかけに構想された、両者にとって初の2人展だ。情報が絶えず流動し、現実と仮想、自然と人工の境界が曖昧になりつつある現代を背景に、微生物や動植物、人の記憶や時間、夢や想像力といった有形無形の存在が息づく風景としての「にわ」を描き出す。

 清川は1979年兵庫県生まれ、東京を拠点に活動。写真や雑誌、布、書物に刺繍を施す独自の表現を出発点に「見えないものを可視化すること」をテーマに作品を制作する。近年は、記憶や神話、自然、AI時代の想像力を主題に、平面作品、インスタレーション、公共アート、映像、出版などの領域で活動している。

 名和は1975年大阪府生まれ、京都を拠点に活動。2003年に京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻を修了した。感覚に接続するインターフェイスとして彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸に創作を続ける。彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性を開こうとする体験を志向してきた。

 本展の展示空間は白で統一。清川の刺繍によって紡がれる物語と、名和のセル(PixCell)によって被覆・変換されたイメージの共鳴を試みる。中心となるのは両者の共作による全幅約9メートルの大型新作《PixCell-Our New World》(2026)だ。本作は、清川が構成した風景写真や生成AI画像の断片「Our New World」を名和が透明のセルで覆うことで、イメージが複雑に透過・揺らめき、新たな視覚体験を生み出すことを目指したものだ。

 また、会場では名和の代表作を展開させた「PixCell-Random」シリーズや、清川の「Serendipity」シリーズなどの新作もあわせて展示。さらに3階のギャラリースペースにとどまらず、同ビルの1階店舗「POLA GINZA」でも植物や滴をモチーフとしたインスタレーションが展開され、ふたつの空間を周遊できる構成となる。