荒川修作+マドリン・ギンズの展覧会が、三鷹市美術ギャラリーと慶應義塾⼤学アートセンターで開催される。「三鷹天命反転中!!──荒川修作+マドリン・ギンズの死なないためのエクササイズ」は三鷹市美術ギャラリーで3⽉22⽇〜5⽉18⽇。アート・アーカイヴ資料展XXVII「交信詩あるいは書簡と触発:瀧⼝修造と荒川修作/マドリン・ギンズ」は慶應義塾大学アート・センターで3 ⽉17⽇〜5⽉30 ⽇。

荒川修作(1936〜2010)は、1950年代後半から⽇本で芸術家として活動を開始、瀧⼝修造のアドバイスもあり1961年にニューヨークに渡った。翌年、公私ともにパートナーとなるマドリン・ギンズ(1941〜2014)と出会い、協働でさまざまな表現活動を⾏う。とくに荒川はマルセル・デュシャンの知遇を得て、1970年代以降国際的に活躍を続けた。

やがて荒川は芸術から建築へと表現活動を移⾏し、奈義町現代美術館の「太陽」の部屋(1994、岡山県奈義町)、養⽼天命反転地(1995、岐⾩県養⽼町)、三鷹天命反転住宅(2005、東京都三鷹市)といった建築作品を発表。⾃らを「コーデノロジスト(Coordinologist)」と称し、芸術・哲学・科学の総合と、その実践を⽬指すものとして、天命反転都市という社会実験の実現にむけて活動し、その作品は美術・建築のみならず社会的な反響を呼び続けた。

三鷹市美術ギャラリーで開催される「三鷹天命反転中!!──荒川修作+マドリン・ギンズの死なないためのエクササイズ」展では、アーティストや詩⼈としてキャリアをスタートした荒川とギンズが三鷹天命反転住宅にいたるまでの活動の軌跡を振り返る。また、その後のプロジェクトとして荒川とギンズが三鷹市内で計画していた《⼤沢・野川プロジェクト》を世界初公開する。


慶應義塾⼤学アート・センターでの「交信詩あるいは書簡と触発:瀧⼝修造と荒川修作/マドリン・ギンズ」展は、これまで別々に保管されていた詩⼈・美術批評家の瀧⼝修造と荒川+ギンズの書簡をひとつにまとめ、45年ぶりに往復書簡の再現を試みる実験的な展覧会となる。1962年に瀧⼝修造が荒川修作へ送ったバーント・ドローイングの展⽰も予定されている。

