ハロルド・アンカートの日本初個展「Bird Time」が両足院で開催。主催は前澤友作が代表を務める現代芸術振興財団

ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ハロルド・アンカートの個展「Bird Time」が京都・両足院で開催される。会期は10月29日~11月11日。

Untitled (Part), 2023 © Harold Ancart

 ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ハロルド・アンカートの個展「Bird Time」が京都・両足院で開催される。会期は10月29日~11月11日。主催は前澤友作が会長を務める公益財団法人現代芸術振興財団。

 アンカートは、1980年ブリュッセル生まれで、ニューヨーク在住。その絵画や彫刻、インスタレーションなどの作品は、自然環境、あるいは人工的環境における人間の体験に基づいて制作され、様々な美術史的引用や、抽象的な色彩面を特徴としており、時にはディプティク、トリプティクとして構成されている。2017年には前澤のコレクションに加入。以来、同財団はアンカートの制作活動を追っている。

 作家による初となる日本での本展は、京都祇園にある禅寺建仁寺の塔頭寺院・両足院での開催となる。この寺院建築にあわせて展示される絵画シリーズには、架空の世界へと続く円窓がモチーフとして描かれるのもポイントだ。また、展覧会タイトルである「Bird Time」は、朝陽が昇り、鳥たちがさえずり始める時間のことを指すとともに、人々が寝醒め、1日の最初に目を開く時間をも表している。

 本展の開催について、アンカートは次のように語っている。「目覚める瞬間、夢と現実の間のほんの一瞬だけ、まるで初めて視覚を得たときのように、さまざまなイメージが上下関係なく、ひとつのものとして私たちの前に現れます。この瞬間は画家にとって貴重なものです。なぜならこの瞬間においては、私たちの視野を構成する多くの要素がまだ区別されていないからです(プレスリリースより引用)」。

両足院

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