身体はどこから来て、どこへ行くのか。contact GonzoとYCAMバイオ・リサーチによる展覧会が開催へ

山口情報芸術センター[YCAM]で、同館が立ち上げたバイオテクノロジーを模索するプロジェクト「YCAM バイオ・リサーチ」とアーティスト集団contact Gonzoによる展覧会「wow, see you in the next life./過去と未来、不確かな情報についての考察」が開催される。会期は10月12日~1月19日。

NEWS / EXHIBITION

未来に向けて問う技術と人間のいま。エキソニモインタビュー

1996年に結成された、千房けん輔と赤岩やえによるエキソニモ。インターネット黎明期から世界中のメディア・アーティストとコミュニケーションをしながら、人間と技術の関係を問う作品を発表し続けてきた。今年3月にはWAITINGROOMで個展「LO」を開催、8月1日からのあいちトリエンナーレでの作品公開も控えている。現在までの道のりと、2015年にニューヨークに拠点を移したことによる変化、そして今後の展望を聞いた。

INTERVIEW

言語とイメージを問う、ヴィデオ・アート草創期の実践。長谷川新評 ケティ・ラ・ロッカ「Appendice per una supplica」展

1960〜70年代のイタリアで活動した女性アーティスト、ケティ・ラ・ロッカ。ヴェネチア・ビエンナーレ開催中のイタリアでは、トリノにて近年国際的に再評価される彼女の個展が開催された。ヴェネチア・ビエンナーレで発表された代表作を中心とした本展を、インディペンデント・キュレーターの長谷川新がレビューする。

REVIEW

作家、美術館、観客における肯定の視座。服部浩之評「ウソから出た、まこと―地域を超えていま生まれ出るアート」展

地域の人々の参加や協働を軸とした表現の課題と可能性とは? 地域に根ざした実験的な活動を続けてきた3組の作家、北澤潤、Nadegata Instant Party、藤浩志による新作を取り上げ、その実践に迫った本展をインディペンデント・キュレーターの服部浩之がレビューする。

REVIEW

「Reborn-Art Festival 2019」に見る、7組のキュレーターそれぞれの「リボーン」

2017年に初回が開催され、大きな話題を集めた「Reborn-Art Festival」が今年、2回目の開催を迎えた。前回、全体のキュレーションを手がけた和多利恵津子・浩一に加え、今年は小林武史、中沢新一、島袋道浩、有馬かおる、豊嶋秀樹、そして名和晃平がキュレーターとして参加する「マルチ・キュレーター制」だ。果たしてこの試みは何をもたらすのか? 注目すべき作品とともに紹介する。

NEWS / REPORT

「TOKYO 2021」でオリンピック後の日本を考える。黒瀬陽平企画の美術展に会田誠や飴屋法水、中谷芙二子ら参加

2021年に創業140周年を迎える戸田建設が、アーティストや建築家とともに手がけるアートイベント「TOKYO 2021」。本企画は、オリンピック・パラリンピック以降の日本を考える機会として、超高層ビルへの建て替えを目前に控えた東京・京橋の戸田建設本社ビルを舞台に開催される。黒瀬陽平がキュレーター、西澤徹夫が会場構成を務める美術展には、会田誠や飴屋法水、磯村暖、中谷芙二子、高山明らの参加が決定した。

NEWS / EXHIBITION

光の演出は何を生み出したか。仲山ひふみ評 「クリスチャン・ボルタンスキー─Lifetime」展

現代フランスを代表するアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーの大規模個展が、国立国際美術館(大阪)から巡回し、国立新美術館(東京)にて開催されている。歴史や記憶、人間の存在の痕跡をテーマとしてきた作家の「演出」の手法とはいかなるものなのか、新進批評家として注目される仲山ひふみが論じる。

REVIEW

野口里佳、木村和平、山本昌男が語る「写真」。木村朗子を聞き手に迎えたトークセッションがスパイラルで開催

自身も写真家である木村朗子を聞き手に迎え、「『写真/光をうけとる』トークセッションーもうひとつの写真に触れる」が東京・表参道のスパイラルで開催される。ゲストは野口里佳(8月8日)、木村和平(9月12日)、山本昌男(10月10日)の3名。

NEWS / HEADLINE

デュシャンからジャッド、草間彌生まで。DIC川村記念美術館で「画家の彫刻」にフォーカスした展覧会が開催

ジャンルを横断し、斬新な立体作品を制作した20世紀以降の画家たち。ピカソやマグリット、デュシャン、ジャッドなど、国内外の25名の作家による平面と立体の作品を並べて展観する企画展「描く、そして現れる―画家が彫刻を作るとき」が、DIC川村記念美術館で開催される。会期は9月14日〜12月8日。

NEWS / EXHIBITION

身体をめぐる切実な希求がかたちになるとき。中村佑子評「塩田千春展:魂がふるえる」

糸を用いた大規模なインスタレーション作品などで、世界的に高い評価を得ている塩田千春。25年にわたる活動を網羅的に見せる過去最大規模の個展が森美術館で開催中だ。一昨年にがんが再発し、死と寄り添いながら治療と制作を進めてきたという作家は、いま、身体や魂の存在とどのように向き合い、かたちにするのか。映像作家の中村佑子がその軌跡を論じる。

REVIEW

戦後日本の彫刻を牽引し、彫刻教育の礎を築いた一人。佐原しおり評「清水多嘉示資料展―石膏原型の全てと戦後資料(第Ⅲ期)」

戦後の具象彫刻を牽引するいっぽうで、帝国美術学校(現・武蔵野美術大学)の創設にも関わり、以降40年間にわたり同学で教鞭を執り続けた清水多嘉示(しみず・たかし)。武蔵野美術大学美術館では、そんな清水の功績をたどる「資料展」として、清水資料の全容を可能な限り展示することが試みられた。資料調査のワーク・イン・プログレスを「展覧会」というフレームで提示した本展を、埼玉県立近代美術館学芸員の佐原しおりがレビューする。

REVIEW

SBIアートオークションが開催。最高落札額は藤田嗣治の4600万円、取引総額は約6億円に

7月27日13時より東京・代官山で開催されたSBIアートオークションのモダン&コンテンポラリーセール。現代美術作品を中心としたアートオークションとしては日本有数の規模を誇るオークションであり、今回も500点近い作品が出品された。会場の様子と、主要な落札結果をピックアップしてレポートする。

NEWS / MARKET

2つの原爆資料館、その「展示」が伝えるもの。小田原のどか評「広島平和記念資料館」

2019年4月、広島平和記念資料館で1955年の開館以来3度目となる展示リニューアルが行われた。「実物資料で表現すること」などを展示方針に掲げたこのリニューアルでは何が変わり、何をもたらしたのか? もうひとつの資料館である長崎原爆資料館における加害展示論争とともに論じ、彫刻家・彫刻史家の小田原のどかが、いまだ見ぬ「国立の戦争博物館」における展示の未来について問う。

INSIGHT