研究者との共同リサーチを元にした新作に注目。松本望睦とナイル・ケティングの2人展がTALION GALLERYで開催

サウンドデザインなどの仕事を手がける松本望睦とアーティストのナイル・ケティング。オンライン・ギャラリー「EBM(T)」の主催でも知られる2人による展覧会「免疫療法」が、東京・目白のTALION GALLERYで開催される。会期は8月31日〜9月29日。

松本望睦&ナイル・ケティング《Climatotherapy(気候療法)》の展示風景 Photo by Miles Cumpstey

 松本望睦とナイル・ケティングによる2人展「免疫療法」が、東京・目白のTALION GALLERYで開催される。

 ケティングは1989年生まれ、2012年多摩美術大学卒業。現在はベルリンを拠点に活動し、日本では「曖昧な関係」(銀座メゾンエルメス、2016)、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館、2016)などの展覧会に参加。

 いっぽう松本は1990年生まれ。サウンドデザイナーやトラックメイカーとして活動するほか、2015年には「東京アートミーティングⅥ “TOKYO”-見えない都市を見せる」(東京都現代美術館)にキュレーターとして参加した。

松本望睦&ナイル・ケティング《Climatotherapy(気候療法)》の展示風景 Photo by Miles Cumpstey

 音の発見・共有を目的としたオンライン・ギャラリー「EBM(T)」の主催としても知られるふたり。2017年にはベルリンを拠点に活動を行う「3hd Festival」とともに、都内各所とインターネット上で様々なプログラムを行うフェスティバル「インフラ INFRA」を行った。

 本展では、超高齢社会における介護やソーシャルロボットを通したコミュニケーションなど、日本における先進的な課題をテーマにコラボレーション。音楽教育プログラムを積極的に行うコレクティヴ「Music Hackspace」の運営者や、日本を代表する人工生命研究者・土井樹との共同リサーチを元に、新作のサウンドインスタレーションを発表する。

 なお同作は2018年、ふたりが気候とデジタルテクノロジーをテーマにロンドンで発表したパフォーマンス・インスタレーション《Climatotherapy(気候療法)》に基づいて展開されるもの。リサーチを経た作品の進化に注目したい。

編集部

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