2019.7.30

新名称は「SOMPO美術館」。損保ジャパン日本興亜が新美術館の開館記念展を発表

損害保険ジャパン日本興亜の新美術館の正式名称は「SOMPO美術館」に決定。ゴッホの《ひまわり》(1888)など同館のコレクションを紹介し、2会期に分かれて開催される開館記念展の詳細も明らかになった。

新美術館のイメージ画像 提供=SOMPOホールディングス/大成建設株式会社一級建築士事務所
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 SOMPOホールディングスの子会社である損害保険ジャパン日本興亜が、現在建設中の新たな美術館を「SOMPO美術館」と命名することを発表した。

 同館は、東京都新宿区の本社ビル内にある「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が同敷地内に移転、新装するもので、2020年5月に開館予定となっている。美術館のデザインは、東郷青児作品の独特な曲線美をモチーフとした垂直面と曲面の組み合わせであり、本社ビルとの調和を意識した外観だ。

フィンセント・ファン・ゴッホ ひまわり 1888 キャンバスに油彩 100.5×76.5cm

 開館にあわせて、同館のコレクションを紹介する「開館記念展」をIとIIの2会期に分けて開催。1987年に財団法人安田火災美術財団が約58億円(当時)で購入したゴッホの《ひまわり》(1888)を常設展示するほか、ゴーギャンやルノワールなどの画家たちによるフランス近代絵画、日本の画家や若手作家による作品、同館の設立のきっかけとなった東郷青児の作品や関連資料を展示する。

 「開館記念展I 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び」(5月28日〜7月5日)では、「美術がもたらす心の自由を大切にする」というコンセプトをもとに、自然を愛した日本画家・山口華楊の大作《葉桜》(1921)や、ルノワールの《浴女》(1892-93)と《帽子の娘》(1910)など約70点の作品を紹介する。

東郷青児 婦人像 1936 キャンバスに油彩 73.3×53.5cm
東郷青児 望郷 1959 キャンバスに油彩 116.1×90.7cm

 「開館記念展II 秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る」(7月18日〜9月4日)では、同館が収蔵する「東郷青児コレクション」の中から、東郷青児による絵画、彫刻、版画など約50点の作品と、関連作家の約50点の作品を展示。また、絵筆やイーゼルなどの画材や出版印刷物を含む未公開資料も紹介する。

 現在の「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」は移転準備のため、19年9月30日から20年2月14日まで休館予定となっている。