美術館の再開、アンケートで見えた課題は? 「来館者・スタッフの安全性確保」に強い懸念

政府が「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」のなかで美術館・博物館の再開について言及するなか、現場の状況はどうなっているのか。美術手帖では全国274のミュージアムや文化施設を対象に緊急アンケートを実施。122施設から回答を得た。そこから見えてきた課題とは?

NEWS / HEADLINE

被災の地に置き去りにされた「生」の記録。北澤周也評「砂守勝巳写真展 黙示する風景」

沖縄の地で、フィリピン人の父と奄美大島の母とのあいだに生まれ、ボクサーを経て写真家となった砂守勝巳(1951〜2009)。そのドラマチックな生涯ゆえか、作品そのものの評価が必ずしも正当になされてこなかった。広島や雲仙といった被災の地や、沖縄、釜ヶ崎をテーマとした写真シリーズで構成された同展について、東松照明の研究を沖縄で続ける、批評家の北澤周也がレビューする。

REVIEW

「制御可能」な未来像のゆくえ きりとりめでる評「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命─人は明日どう生きるのか」

最先端のテクノロジーによって変化しうる、近未来の世界のすがたを都市や建築、ライフスタイル、身体の拡張、そして倫理など、様々な視点から照射する100点以上のプロジェクトや作品を見せた「未来と芸術展」。コロナ禍に直面しているいま、本展で提示された未来は私たちにどのように映るのか? 批評家のきりとりめでるがレビューする。

REVIEW

アメリカのアーティストがコロナでのアジア人差別に反対する「StopDiscriminAsian」を結成。「アートコミュニティに最大の影響を与える」

新型コロナウイルス感染症に関するアジア人への人種差別が世界的に急増している。そんななか、アメリカのアーティストたちが反人種差別グループ「StopDiscriminAsian」を結成。アジア人やアジア系アメリカ人がパンデミックのなかで直面している課題への関心を高めることを目指している。

NEWS / HEADLINE

第5回

メガギャラリーはコロナ危機にどう対応していくべきか? ペロタン・アジアパシフィック代表の中島悦子に聞く

新型コロナウイルスの影響は、アートマーケットにもおよんでいる。この事態に対し、メガギャラリーはどう対応していくのか? パリを拠点に、世界各地でスペースを展開する「ペロタン」のアジアパシフィック代表中島悦子にオンラインインタビューを行った。

バンクシーはなぜ「医療従事者への感謝」を風刺画に仕立てたのか? パンデミックの表現とストリートの作法

バンクシーが5月7日に発表した新作《Game Changer》。看護師の人形を手にした子供を描いたこの作品は、新型コロナウイルスと闘うサウサンプトン病院で展示され、オークションにかけられることがわかっている。バンクシーがこの作品に込めた意図とはなんだったのか? バンクシーに詳しい鈴木沓子が読み解く。

INSIGHT

SOMPO美術館の開館が当面のあいだ延期に。新型コロナウイルスの影響

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が同敷地内に移転、5月28日に新たにオープンする予定だったSOMPO美術館。新型コロナウイルスの影響によりその開館が、当面のあいだ延期することとなった。開催予定だった「開館記念展Ⅰ.珠玉のコレクション」の開幕も延期される。

NEWS / HEADLINE

落合陽一が『美術手帖』6月号に登場。作品から読み解くこれからの「自然」と「環境」

人と機械、物質世界とヴァーチャル世界のあいだにある境界の再編を志向するメディア・アーティストの落合陽一。作品を通して体現する、「デジタルネイチャー」という新たな自然観とは? 『美術手帖』6月号「新しいエコロジー」特集にて、その思想と制作について語った。

NEWS / HEADLINE

第4回

ハンス・ウルリッヒ・オブリストが提唱する「新しいニューディール政策」。新たな社会的想像力の時代に向けて

新型コロナウイルスの大流行により、経済的に大きな影響を受けているアーティストたち。こうした状況下、サーペンタイン・ギャラリー(イギリス)のアーティスティック・ディレクター、ハンス・ウルリッヒ・オブリストが、1930年代の世界恐慌の際にアメリカ合衆国大統領フランクリン・D・ルーズベルトが策定した「ニューディール政策」をかたどり、アーティストを支援する「新しいニューディール政策」を提唱する。

新型コロナの影響を受ける国内オークションハウス。前年比50パーセント割れの可能性も

新型コロナウイルスの影響により、経済的な打撃を受けているアート・マーケット。その担い手のひとつであるアート・マーケットの現状と今後の展望はどうなっているのか、SBIアートオークション・マネージャーの加賀美令と、毎日オークション・管理部の池田孝樹に、現状と今後の展望について話を聞いた。

NEWS / HEADLINE

オラファー・エリアソンが最新個展に込めた思いとは? 自然と文化、芸術の可能性を語る

個展「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」が東京都現代美術館で開催予定のオラファー・エリアソン。新型コロナウイルスの問題によって展覧会開幕が延期になった3月、『美術手帖』6月号「新しいエコロジー」特集のインタビューにオンラインで応じた。危機的状況のなか、アーティストはいま何を語るのか?

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