
過去30年で3倍に。国立博物館の値上げは是か非か
東京国立博物館、京都国立博物館、そして奈良国立博物館の3館が、4月1日より常設展の観覧料値上げに踏み切る。SNS上でも賛否を呼んでいるこの値上げについて考えたい。

東京国立博物館、京都国立博物館、そして奈良国立博物館の3館が、4月1日より常設展の観覧料値上げに踏み切る。SNS上でも賛否を呼んでいるこの値上げについて考えたい。

3月21日に開館する京都市京セラ美術館。ここに誕生する新展示スペース「ザ・トライアングル」の展覧会スケジュールが発表された(2020年3月13日追記:開館は4月4日に延期)。

日本の近代の芸術家たちに大きな影響を与えたフランスの画家、ジョルジュ・ルオー。その日本ゆかりの作品とともに、富岡鉄斎や梅原龍三郎、松本竣介など近代洋画家から現代の作家まで、両者の影響関係を紹介する「ルオーと日本展」が、パナソニック汐留美術館で開催される。会期は5月9日~6月23日。

美術手帖では、批評家や学芸員らによる展覧会レビューを毎月掲載。そのなかから、1月に公開された全10本をお届けする。各レビューの詳細はリンクから全文をチェックしてほしい。

4月23日、横浜・北仲エリアに位置する「KITANAKA BRICK&WHITE」内に、新たなパフォーミング・アーツの拠点「Dance Base Yokohama」がオープン。記念イベントとして、5月8日〜10日には「都市を振り付ける3日間」をコンセプトとしたイベント「TRIAD DANCE DAYS」が開催される。

国際博物館会議(ICOM)の提携組織である国際美術館会議(CIMAM)が、「あいちトリエンナーレ2019」における展示再開の一連の動きについて声明を発表した。

今年6月の開館を予定していた新ムンク美術館が、開館を今秋に延期すると発表した。延期の理由は、防火扉や防犯扉の設置の遅延や、空調システムの検査だという。こけら落とし展覧会は、ムンクとイギリスのアーティスト、トレイシー・エミンの2人展になる。

アール・デコ期に活躍したフランスのガラス工芸家、ルネ・ラリック(1860~1945)。その作品の魅力を伝える展覧会「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」が、目黒の東京都庭園美術館で開幕した(本展は新型コロナウイルスによる臨時休館延長のため、閉幕)。

パリ市内14の美術館のコレクションを管理する公共団体「Paris Musées(パリ・ミュゼ)」が、約15万点の作品画像を「オープン・コンテンツ」として無料で利用可能にすると発表した。セザンヌやクールベ、レンブラントらの作品を高解像度で鑑賞することが可能となる。

今週スタートした展覧会と閉幕間近の展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。

今年2月から交付される新デザインのパスポートや2024年度から使用される新紙幣に図案が採用されるなど、人気が高い浮世絵師・葛飾北斎。その生誕260周年となる2020年5月29日に、北斎の知られざる生涯を描く映画『HOKUSAI』が公開される。

2020年夏、東京都現代美術館で「漫画『もしも東京』展」が開催決定。本展では松本大洋、浅野いにお、石塚真一など20名のマンガ家が、「東京」をテーマに描き下ろした新作マンガを見ることができる。

ゲームとアートとの関係について思考し、新たなゲームを生み出す2人のアーティスト、アラン(三浦阿藍)と斉と公平太による展覧会が、副田一穂のキュレーションによって行われた。既存のゲームを組み替える斉と公平太と、新たなゲーム空間を生み出すアランの制作から見えてくるアートとゲームのあわいについて、『マルセル・デュシャンとチェス』の著者である、美術評論家の中尾拓哉がレビューする。

ウェブから見つけた広告や人物を組み合わせ、そのイメージをもとに油彩画を描く戸田悠理。2018年のニューヨーク滞在で習得したシルクスクリーンも組み合わせながら、一貫して「人間を描く」ことを追求してきた。東京・天王洲の児玉画廊のグループ展「Deal in Fantasy」(2020年1月25日〜2月25日)で新作を発表する戸田に、制作の原点と今後の展望を聞いた。

2011年の東日本大震災発生直後に福島県の森に入り、そこに生えていたキノコの撮影を敢行した写真家のホンマタカシ。この「その森の子供 mushrooms from the forest」シリーズの新装版が、東京・恵比寿のPOSTより刊行された。現在POSTでは、同書の刊行記念展も開催されているので、こちらもあわせてチェックしたい(〜2月23日)。

愛知県芸術劇場が2020年度より設置する芸術監督に、勅使川原三郎が就任する。勅使川原は19年4月より同劇場のアドバイザーを務めており、就任後の主催事業についても協議を重ねてきた。

東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館の3館は、今年4月1日より常設展(平常展・名品展)の料金を値上げすると発表した。

素材の本質から事物をとらえ、見るという行為そのものを問いかけるイズマイル・バリーの日本初個展が銀座メゾンエルメス フォーラムにて開催された。展示会場全体を光学装置とし、映像作品を中心に、ドローイング、インスタレーションなど、さまざまな形態の作品が発表された。最小限の状況設定から生み出された繊細な作品群を通して、視覚への実験的なアプローチを行った本展を、美術批評家の菅原伸也が紐解く。

新型コロナウイルスによる肺炎が世界に拡大するなか、中国本土路線の運航便数が激減し、中国全国の文化機関が休館している。このような状況のなか、3月に予定されているアジア最大級のアートフェア「アート・バーゼル香港」は無事開催されるのか?

群馬県のアーツ前橋にて開催された「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」展では、現代美術作品に限らず「現代における生を表現を通じてつなぎ直す」様々な試みが紹介された。人類学や社会学の研究者を企画協力に迎えて構成された本展を、若手キュレーターの檜山真有がレビューする。