立体音響システムを新たな楽器として駆使するサウンド・アーティストevala。その作品の原点とも言える音のかけらが詰まったウェブサイト「hacking tone」が公開された。
舞台、映画、公共空間など様々なサウンドプロデュースも手掛けるevalaは、2016年より新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を始動。20年1月には、暗闇の中において映画を「耳で視る」というコンセプトのもと、インビジブル・シネマ「Sea, See, Sheーまだ見ぬ君へ」を世界初上演するなど、音が持つ可能性を探求し続けている。
今回公開された「hacking tone」は、evala自身が07年から11年までフィールドレコーディングによって収集した音と、その場所で撮影した写真で構成した「音の日記」。evala独自のレコーディング手法によって採取された音の数々は、10年に発表された『accoustic bend』として結実しており、他作品中でも使われた素材集ともいえる。
アーカイブには、美術館や電車、ビーチ、空港など様々な場所で採取された音があり、それぞれが収録された場所の緯軽度をクリックすることで、その場に実際に音を探しに行くことも可能となっている。
自由な外出ができないいま、evalaが集めたこれらの音を頼りに、イマジネーションを膨らませてみてはいかがだろうか。