SERIES / Museum from Home - 2020.4.23

Museum from Home:国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」

新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会などの展示風景を紹介する「Museum from Home」。第15回は、3月3日の開幕が延期となっている国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」をご紹介します。

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より、フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 (1888) 提供=読売新聞社
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 ロンドン中心部、トラファルガー広場に面するロンドン・ナショナル・ギャラリー。幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を網羅し、13世紀後半から20世紀初頭まで約2300点の作品を所蔵する。これまで、イギリス国外で所蔵作品展を実施しなかった同館が、約61点を日本国内で公開する貴重な展覧会が「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」だ。

 展覧会は全7章で構成される。第1章「イタリア・ルネサンス絵画の収集」では、パオロ・ウッチェロ、カルロ・クリヴェッリ、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ、ティントレットといったイタリア・ルネサンス絵画を、第2章「オランダ絵画の黄金時代」ではフェルメールやレンブラントといった17世紀のオランダ絵画を紹介。

 第3章「ヴァン・ダイクとイギリス肖像画」では17世紀前半のアンソニー・ヴァン・ダイクから始まるイギリス肖像画の系譜を、第4章「グランド・ツアー」では18世紀イギリスで流行したイタリア外遊「グランド・ツアー」で育まれた作品が展示される。

 第5章「スペイン絵画の発見」はディエゴ・ベラスケスやフランシスコ・デ・ゴヤをはじめとするスペイン絵画を取り上げる。そして、第6章「風景画とピクチャレスク」はクロード・ロランからジョン・コンスタブル、ウィリアム・ターナーに至るイギリスでの風景画の展開を、第7章「イギリスにおけるフランス近代美術受容」ではクロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールらの作品を通して、フランス近代絵画の英国での受容を検証する。

 今回の展覧会には、フィンセント・ファン・ゴッホの《ひまわり》も来日。ゴッホはその生涯で花瓶に生けられたひまわりを7枚描いているが、今回来日するのは、ポール・ゴーギャンを迎えるために用意した4枚のうちのひとつ。さらに、ゴッホはその4枚のなかでも、ゴーギャンの寝室に飾るのにふさわしいと認めた2枚にサインをしており、来日する《ひまわり》はその1枚だ。

 ロンドン・ナショナル・ギャラリーの収蔵品を通じてヨーロッパ絵画の歴史をたどる、イギリス国外では初の貴重な機会となっている。

 なお開幕後も混雑対策のため、チケットの販売方法や展示室への入場方法が変更となる場合がある。最新情報は展覧会公式サイトで必ず確認したい。

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より ピエール=オーギュスト・ルノワール 《劇場にて(初めてのお出かけ)》 (1876-77) 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より クロード・モネ 《睡蓮の池》(1899) 提供=読売新聞社
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」展示風景より フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 (1888) 提供=読売新聞社