愛知県、あいトリ負担金めぐり名古屋市に支払い求める。提訴も検討

愛知県の大村秀章知事は、あいちトリエンナーレ2019の負担金をめぐって名古屋市が支払いを拒否している件に対し、あらためて支払いを求める姿勢を示した。

愛知県庁舎

 愛知県の大村秀章知事が、「あいちトリエンナーレ2019」の負担金について名古屋市にあらためて支払いを求める姿勢を見せている。

 名古屋市は、本来芸術祭にかかる費用のうち3300万円を負担金として支払うはずだった。しかし「表現の不自由展・その後」を理由に、その支払いを拒否。名古屋市は独自の検証委員会を立ち上げ、3月27日には河村たかし市長が不支出とする決定を下した。

 これに対し大村知事は4月22日、自身のTwitterを通じて次のようにコメントを出し、支払いを求める姿勢を強調した。

 「あいちトリエンナーレ実行委員会は、改めて、名古屋市に対して未払負担金の交付請求を行う手順を進めて参ります。負担金は、法令又は契約等に基づき義務的に給付されるものであり、名古屋市の負担金は、実行委員会の構成員として市も参加した運営会議で、実行委員会の収入として議決されたものです」「これを後付けの理由でお支払いいただけないことは、実行委員会としては到底受け入れ難いため、その支払いを適正な手順を踏んで求めて参ります」。

 複数の報道によると、大村知事は支払いを求めて名古屋市を提訴する考えも示しており、同トリエンナーレ実行委員24名のうち半分以上の賛成が得られれば提訴するという。

 河村市長は不支出の理由として、「表現の不自由展・その後」の展示中止における相談等がなかったことを挙げているのに対し、大村知事は次のように反論している。

 「8月1日に会期が始まったが、名古屋市長は8月2日に予告もなく会場に現れ、実行委員会会長としての私に一切の相談をせずにマスコミを通じて一方的に展示中止を主張された。本来であれば、主催者の一人として実行委員会の組織を通じて意見を述べるべきであり、相談しなかったのは名古屋市長の方である」。

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