地球のことを考えて行動する日として毎年4月22日に設定されている「アースデイ」。これにあわせて、オラファー・エリアソンが新作を公開した。
新作のタイトルは《Earth perspectives》。この作品は、イギリスのサーペンタイン・ギャラリーが行う気候変動に対するアクションプロジェクト「Back to Earth」の一環として制作されたもの。
作品は9点からなり、描かれているのはすべてオレンジとピンクで配色された地球の姿。9点は、それぞれグレート・バリア・リーフやガンジス川、グリーンランドの氷河、南極など異なるポイントを黒あるいは白の点で示している。まずは映像を10秒間見つめ、その後自分の目に残る、鮮やかな地球の姿(残像)を体験してほしい。
この作品について、オラファー・エリアソンは「今日、『私たちが知っているような世界』は過去のものとなっている」としたうえで、次のように語っている。
「現在の公衆衛生危機は、私たちの社会を停止に追い込み、私たちの経済、自由、そして私たちの社会的な絆にまで影響を与えています。私たちは、この危機に直面しているすべての人々に共感すると同時に、私たちが未来に住みたいと思う地球をともに想像するための機会ととらえなければなりません。《Earth perspectives》では、人間だけでなく、植物や動物、自然など複数の視点を受け入れることで、私たちが共に生きていきたい地球を描いてます。氷河の視点は人間の視点とは異なる。川も同じです。アースデイにはこのような多様な視点を認識し、共存することを祝いたい」。
なお《Earth perspectives》の画像と動画はすべて、オラファー・エリアソンの公式サイトや、サーペンタイン・ギャラリーの公式サイトからダウンロード可能となっている。