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「マリメッコ展 模様のちから」(京都文化博物館)開幕レポート。マリメッコの創造の美学をたどる大規模展【4/5ページ】

マリメッコの創造力 ― デザイン制作からプリントメイキングまで

 マリメッコは、ヘルシンキ本社内に自社のプリント・ファクトリーとアートワーク・スタジオという工房を備えており、デザインから印刷までを一貫して行うことができる。

 このセクションでは、完成した製品だけでは見えてこない、デザインが生まれるまでのプロセスが紹介。デザイナーによるスケッチやドローイング、切り絵、生地色見本などが並び、一枚のアイデアがテキスタイルへと姿を変えていく過程を丁寧に追うことができる。

生地色見本
《シィールトラプータルハ》の印刷用フラットスクリーン版

 またこのセクションで大きな空間を占めるアートユニット・plaplax(プラプラックス)によるプロジェクションインスタレーション《Factory as Playground》(2026)は、本展のハイライトでもある。

plaplax《Factory as Playground》(2026)

 本展のために本社のプリント工場を見学したplaplax。プリントファクトリーをモチーフに構成された本作では、版が重なり、色彩が布へと定着していく工程がダイナミックに映し出される。静かに並ぶ原画や資料から一転、空間全体を使った没入型の演出によって、マリメッコのクリエイションが持つエネルギーを身体的に体感できる構成となっている。

 資料によって創造の思考を理解し、映像によってそのダイナミズムを体感する。本章は、「模様のちから」という展覧会タイトルをもっとも雄弁に物語るセクションと言えるだろう。

plaplax《Factory as Playground》(2026)

編集部