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白木谷国際現代美術館とは何か。通常営業を終える「高知の前衛」の最終到達点を見る【3/4ページ】

収蔵品が伝える武内の交友関係

 いくつもの鳥居が連なる渡り廊下《父母の門》を抜けると、武内の作家活動50年を記念して制作された《すてた50年、ひろわれた50年、生かされた50年》が展示されている。原色で彩られた波形の門をくぐると、鏡を用いた屏風と祭壇のような小上がりがつくられており、そこに置かれた三方の上には亀の甲羅が載せられ祀られている。

《すてた50年、ひろわれた50年、生かされた50年》。奥では「年の功」とかけたのか、亀の甲羅が祀られている
前衛土佐派を牽引した浜口富治の作品。左から《生きた日のモニュメント(2)》《生きた日のモニュメント(1)》(ともに制作年不詳)
高﨑元尚の作品。手前と壁面が紙の反り返りに着想し1963年以降断続的に制作された高﨑の代表作「装置」シリーズ、奥が書の作品
彫刻家・重村三雄による《美術評論家ヨシダ・ヨシエ先生像》とヨシダ・ヨシエと武内が写った写真の数々。ヨシダは同館の永久顧問となっている

 つづく展示室では、高知県美術展覧会の理事を務めた彫刻家の渡辺一八大(1914〜1974)、前衛土佐派で活躍した浜口富治(1921〜2009)、高﨑元尚(1923〜2017)らの所蔵作品が、作家ごとに紹介されている。また、美術評論家のヨシダ・ヨシエ(1929〜2006)を特集した区画なども用意されており、武内の交友関係をうかがい知ることができる。

東京都庁で展示された《青い基地》。周囲にはいくつもの平面作品が展示されている

 本館最奥の展示室の中央には、青い木製の小屋状の作品《青い基地》を展示。内部には武内が多用する手形と、武内の母がよく語ったという「人並みの努力なら 人なみで終る」という言葉が書かれた掛け軸が飾られている。本作は2004年の個展「宇宙と人間の霊媒師―武内光仁の世界―展」(池田20世紀美術館、静岡)で展示されたものだが、個展をプライベートで訪れた当時の東京都知事・石原慎太郎が気に入り、同年に都庁のホールで2ヶ月にわたり特別展示をしたという異例の経緯を持つ。