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「下村観山展」(東京国立近代美術館)開幕レポート。13年ぶりの大回顧展で問い直される、近代日本画の巨人【3/4ページ】

 本展のもうひとつの注目点が、大英博物館が所蔵する観山のイギリス留学時代の作品の里帰りだ。大英博物館は8点の観山作品を所蔵しており、すべて観山がイギリスの小説家で日本東洋美術の収集・研究家であるアーサー・モリソンに贈ったもの。本展ではそのうち5点が並ぶ。

大英博物館が所蔵する《馬図》《雨中行旅図》《錦の渡り(竜田川)》(すべて1903-05、©︎The Trustees of British Museum)

 海外向けに制作された作品と、国内で手がけた同主題の作品が並べて展示されることで、観山が「日本画とは何か」「海外の目にどう映るべきか」を意識しながら制作していたことが鮮明に浮かび上がる。明治という時代における日本画の自己表明の問題として、現代においても示唆深い問いを投げかける。なお、同じセクションでは、ロンドン留学中に制作され、今回新発見となったの作品《行旅図》(1904)も見逃せない。

新発見された《行旅図》(1904)
西洋からの影響が如実に現れた《魚籃観音》(1928)。顔は《モナ・リザ》を念頭に描いたという

編集部