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「下村観山展」(東京国立近代美術館)開幕レポート。13年ぶりの大回顧展で問い直される、近代日本画の巨人【2/4ページ】

 本展は2部構成で、出品件数は193件(本画151件、資料52件)。1部は観山の生涯を4つに区切り、年代順に画業をたどるもの。東京美術学校在学中の課題画から始まり、留学経験を経て生み出された高い写実表現をたどることができる。そのなかでも大きな核となるのが、観山作品のなかで唯一、重要文化財に指定されている《弱法師(よろぼし)》(1915)だ。能の演目「弱法師」を題材に描いたこの作品は、盲目の若者が夕日の中に盲目になる前に親しんだ難波の浦の情景を見るという幻想的な場面を捉えており、金泥を用いた繊細な描写と叙情性の高さで知られる。

 1部ではこの作品を中心に、観山の初期から晩年にいたる代表作が網羅的に展示され、その画業の変遷を丁寧にたどることができる。

展示風景より、《弱法師》(1915)
展示風景より、《木の間の秋》(1907)
展示風景より、中央は《元禄美人図(三味線図)》(1899)

編集部