“アートフェア再考”。EASTEAST_TOKYO 2025が提示する制度のアップデート【2/3ページ】

ユニークな26の出展者

 出展ギャラリーは、初参加となる13の国内ギャラリー/スペースに加え、海外からは3つのギャラリーを招聘し、総勢26スペース。小山登美夫ギャラリーANOMALYGALLERY TARGET、PARCELなどアートフェアの「常連」も名を連ねるが、それはむしろ少数だ。2023年7月に発足し、若手から中堅作家による“共生/自活”を理念に掲げ、公共に開かれた美術活動を展開するTwo Monologueや、個人や少人数で活動している小さな規模のブランドを中心に取り扱うセレクトショップ「見た目!」、ソウルからの初参加となるCYLINDERなど、強い個性を放つ出展者たちが集結する会場のバリエーションの幅広さはほかのフェアには見られない特徴だ。

 科学技術館の中央にある五角形の空間から各ホールに放射状にアクセスでき、AからEの5セクションを自由に回遊できる会場構成となっている。

会場より、Gallery Traxブース
会場より、Two Monologueブース
会場より、手前はCOHJUブース
会場より、Nozza Serviceブース

 これらに加え、キュレーターに JACKSON kakiとnon-syntaxを招き、「弱いナラティブ」をテーマにビデオ、サウンド、パフォーマンスアートを発表するプロジェクト「EE_V/S/P Program」や、身体を通じて人間の存在や関係性を探るパフォーマンスプラットフォーム「Stilllive(スティルライブ)」によるパフォーマンス、参加者の交流の場としての「EE_Kitchen& Bar(キッチン & バー)」など多彩なプログラムが来場者を楽しませてくれる。

「EE_V/S/P Program」の様子

編集部