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老舗アートフェア「アーモリー・ショー」に訪れた大きな変化

1994年に創設されたニューヨーク最大のアートフェア、アーモリー・ショー。同フェアは、昨年7月にフリーズ・アートフェアを運営するエンデバー社に買収され、大きな話題となった。フェアの趣向にはどのような変化が生じたのか? その歴史を振り返りながら、30周年を迎えた今年のフェアをレポートする。

文・撮影=國上直子

アーモリー・ショー2024の会場風景より

 ニューヨーク最大のアートフェア、アーモリー・ショーが9月6日から8日にかけてジャヴィッツ・センターで開催された。昨年7月、同フェアは、母体であったボルナド・リアルティ・トラストから、フリーズ・アートフェアを運営するエンデバー社に売却され、フェアの趣向にどのような変化が生じるのか注目されていた。さらに今年は30周年という大きな節目ともなっていた。

アーモリー・ショーの歴史

 アーモリー・ショーの前身は、1994年に創設された「グラマシー国際アートフェア」(以下、グラマシー)だった。コリン・デ・ランド、パット・ハーン、マシュー・マークス、ポール・モリスという4人のアートディーラーが立ち上げたもので、名前は会場になったグラマシー・パーク・ホテルに由来する。低予算で小規模な「美術界の下層向けフェア」が当初のコンセプトで、客室を展示ブース兼宿泊場所として活用し、出展コストを抑える工夫がなされた。

アーモリー・ショー2024の会場風景より

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