隈研吾による「石」の建築。角川武蔵野ミュージアムの姿が明らかに

2020年6月6日に埼玉県所沢市でプレオープンを予定している角川武蔵野ミュージアムの建物外観が公開された。国立競技場の設計などにも携わった隈研吾による、巨大な「石」の建築に注目。

 

2020年2月21日に撮影された建物外観

 2020年6月6日に埼玉県所沢市でプレオープンが予定されている角川武蔵野ミュージアム。その建物の外観写真が公開された。

 同館は、KADOKAWAと所沢市によるプロジェクト「COOL JAPAN FOREST構想」の拠点施設となる「ところざわサクラタウン」(2020年7月オープン予定)の一角に位置する。図書館、美術館、博物館が融合し、来場者の想像力や連想によってリアルとバーチャルを同時に体験することを可能にした、文化複合施設だ。

2020年2月21日に撮影された建物外観

 設計を手掛けたのは、世界で活躍し、2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場となる国立競技場の設計に携わった建築家・隈研吾。水面に浮かぶ高さ30メートルの巨大な岩をモチーフにした建物は、外壁に1つおよそ50kg〜70kgの花崗岩を約2万枚使用している。それぞれの石の色や荒い表面、建物全体で織りなす複雑な多角形は、太陽が照らす角度によって様々な表情を見せ、自然に回帰しつつある21世紀建築の姿を表している。

建物の外壁表面

 なお、建物内部は1000平米の「グランドギャラリー」をはじめ、高さ8メートルの本棚に囲まれた「本棚劇場」、日本のアニメを独自の切り口で紹介する「EJアニメミュージアム」などで構成される予定だ。2020年にオープンする新施設が多いなか、独自の方向性を示す同館。開館、そしてその後の展開に注目したい。

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