3年に1度岡山市で開催される国際現代美術展「岡山芸術交流」。2025年のアーティスティック・ディレクターにアーティストのフィリップ・パレーノが選任された。
本展は2016年に初めて開催。これまでの3回では、リアム・ギリック、ピエール・ユイグ、リクリット・ティラヴァーニャをアーティスティック・ディレクターに迎え、岡山城・後楽園周辺エリアの様々な歴史文化施設を会場に、世界的な現代アーティストの作品が展示されてきた。
パレーノは、現在パリを拠点に活動しているアーティスト。映画、彫刻、ドローイング、テキストなど、様々なメディアにわたる作品で国際的に評価を得ている。2019年から20年にかけて東京のワタリウム美術館で個展「A Manifestation of Objects,」を開催したことがまだ記憶に新しく、今年はポーラ美術館やソウルのリウム美術館でも個展開催を予定している。
また、パレーノと旧知のなかであり作品世界の方向性に親近性をもつアーティスト・島袋道浩は、本展において新設された「アーティスティック・トランスレーター」というポジションに選任。展覧会コンセプトを共有し、それを他者とつなぐ「芸術的な通訳」という新しい役割になる。
なお、同芸術祭の総合プロデューサーは石川康晴(公益財団法人石川文化振興財団理事長)が、総合ディレクターは那須太郎(TARO NASU 代表)が、パブリックプログラム・ディレクターは木ノ下智恵子(大阪大学21世紀懐徳堂准教授)が務める。会期は2025年9月26日~11月24日。