さいたま国際芸術祭2020、新型コロナで内容変更へ。「祝祭感あるイベント難しい」

本来であれば今年3月14日より行われるはずだった「さいたま国際芸術祭2020」。新型コロナウイルスの影響で開幕を延期してきたこの芸術祭が、内容を一部変更することがわかった。

「さいたま国際芸術祭2020」ウェブサイトより

 新型コロナウイルスの影響で開幕を延期している「さいたま国際芸術祭2020」。その内容が、一部変更されることが明らかにされた。

 同芸術祭は、2016年に芹沢高志のディレクションで行われた「さいたまトリエンナーレ2016」を前身とする芸術祭。、当初は今年3月14日より、さいたま市内各所で行われる予定だった。

 しかしながら、さいたま市は新型コロナが依然として収束していない状況を受け、「市民の安全・安心が最優先であり、かつ、社会経済活動の回復に向けた取組を優先させる必要があることから、当初の規模で開催することは困難な情勢」と判断。「祝祭感のあるイベントとしての開催は見送ることといたしました」としている。

 ただし、芸術祭そのものが中止されるわけではない。市は、内容を一部変更したうえで、名称はそのままに開催したい意向を示しており、当初計画とは異なるかたちを模索する考えだ。実施時期は現段階では検討中だが、秋頃には開催したいという。

 さいたま国際芸術祭2020は、映画監督・遠山昇司がディレクターを務め、「花」をテーマに準備が進められてきた。すでに全参加作家が発表されており、そのなかには篠田太郎、碓井ゆい、平川恒太、ミヤケマイ、新津保建秀、須田悦弘、高木正勝、梅田哲也といったアーティストのほか、日本フィルハーモニー交響楽団やNHK「おやすみ日本 眠いいね!」なども含まれている。

 新型コロナは多くの芸術祭に影響を与えており、国内では「KYOTOGRAPHIE」「いちはらアート×ミックス2020」「北アルプス国際芸術祭2020」などがそれぞれ延期に、海外でも「ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」「ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」などが延期となっている。

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