映画『イージー★ライダー』（1969）で知られる映画監督デニス・ホッパー（1936〜2010）。その半生を、旧友の視点から振り返るドキュメンタリー映画『デニス・ホッパー／狂気の旅路』が、12月20日より新宿シネマリテほかにて公開される。
デニス・ホッパーはデビュー当時、ジェームズ・ディーンの後継者とも言われた個性派俳優。初監督作『イージー★ライダー』でアメ リカン・ニューシネマを牽引する時代の寵児となったが、監督2作目の『ラストムービー』（1971）の異端さゆえ、ハリウッ ドから追放された。
そのいっぽう、絵画や写真にも造詣が深く、60年代には写真家として、雑誌『ヴォーグ』などでも活動。当時の若手アーティストであったアンディ・ウォーホルやデイヴィッド・ホックニーらとの交流もあり、ウォーホ ルは自身初の映画にホッパーを出演させ、カウボーイハットを被ったホッパーの写真を使ったシルクスクリーンの肖像画も残している。
また、ホッパーはアートコレクターでもあり、ロイ・リヒテンシュタインやジャン=ミシェル・バスキア、ジャスパー・ジョーンズなど数多くの作品を所有。建築家フランク・ゲーリーが設計した自宅には作品が所狭しと飾られていたという。
本作『デニス・ホッパー／狂気の旅路』は、70年代初頭から約40年間にわたり、ホッパーの右腕だったサティヤ・デ・ラ・マニトウの視点から、ホッパーの半生をたどったドキュメンタリー。
デニス・ホッパーの実弟デヴィッドをはじめ、ヴィム・ヴェンダース、デヴィッド・リンチ、フランク・ゲーリー、ジュリア ン・シュナーベル、エド・ルシェなど多くの友人知人がが登場し、ホッパーについての個人的なエピソードの数々を語る。なお本作は、デニス・ホッパー監督第2作目の『ラストムービー』と同時公開。
