国宝《伴大納言絵巻》を10年ぶりに全巻公開。「出光美術館開館60周年記念 藝大でみる珠玉の出光コレクション」が東京藝術大学大学美術館で開催

出光美術館の開館60周年を記念する展覧会「出光美術館開館60周年記念 藝大でみる珠玉の出光コレクション」が、東京藝術大学大学美術館で開催される。会期は2027年3月27日〜5月23日。

「藝大でみる珠玉の出光コレクション」ポスタービジュアル

 出光美術館の開館60周年を記念する展覧会「出光美術館開館60周年記念 藝大でみる珠玉の出光コレクション」が、東京藝術大学大学美術館で開催される。会期は2027年3月27日〜5月23日。

「藝大でみる珠玉の出光コレクション」ポスタービジュアル

 1966年に開館した出光美術館が所蔵する日本・東洋美術のなかから作品を厳選し、国宝《伴大納言絵巻》(12世紀)の10年ぶりとなる全巻公開をはじめ、伊藤若冲(1716〜1800)の《鳥獣花木図屏風》(18世紀)、仙厓義梵(1750〜1837)、酒井抱一(1761〜1828)、喜多川歌麿(1753〜1806)、鈴木其一(1796〜1858)らの作品を、前後期の展示替えを交えながら紹介する。

国宝《伴大納言絵巻》、10年ぶりに3巻すべてを公開

 本展の大きな軸となるのが、国宝《伴大納言絵巻》(12世紀)の全巻公開だ。866年に起きた応天門の炎上をめぐり、大納言・伴善男の陰謀、その露見と失脚までを描いた全3巻の絵巻で、群像表現と連続する場面によって物語が展開していく。出光美術館では、制作に後白河院に重用された宮廷絵師・常磐源氏光長が主導的な役割を担った可能性があるとしている。

 本展では、この3巻が10年ぶりに全巻公開される。また同作とともに、出光コレクションの形成史を彩ってきた作品を前後期の展示替えを伴いながら紹介する。

中世から江戸へ。日本美術を横断する出光コレクション

 出品作は、中世から近世、さらに近現代にまで及ぶ。重要文化財の伝・藤原信実画、伝・後京極良経詞書《佐竹本三十六歌仙絵「柿本人麿」》(13世紀)をはじめ、能阿弥の《四季花鳥図屏風》(1469)、長谷川等伯の《松に鴉・柳に白鷺図屏風》(16世紀)、俵屋宗達画、烏丸光広詞書の《西行物語絵巻》(1630)などが並ぶ。

 江戸時代の作品では、与謝蕪村の《山水図屏風》(1763)、池大雅の《十二ヵ月離合山水図屏風》(1769頃)、円山応挙の《虎図》(1785)、浦上玉堂の《雙峯挿雲図》(18〜19世紀)などを展示。

 さらに、若冲の《鳥獣花木図屏風》(18世紀)も展示される。画面を細かな升目に区切って彩色され、多数の鳥獣や植物が描かれた本作は、旧プライス・コレクションを代表する一点として知られる。

歌麿、抱一から近代・現代美術まで

 近世後期の作品としては、重要文化財である喜多川歌麿の《更衣美人図》(19世紀)、酒井抱一の《風神雷神図屏風》(19世紀)、田能村竹田の《梅花書屋図》(1832)、鈴木其一の《桜・楓図屏風》(19世紀)などを紹介する。

 展示はさらに近代・現代へと続く。ジョルジュ・ルオーの《受難》(1935)、板谷波山の《葆光彩磁花卉文花瓶》(1928頃)、サム・フランシスの《ホワイト・ライン》(1959)も出品予定。日本・東洋美術を核としながら形成されてきた出光コレクションの広がりを、複数の時代とジャンルを通して紹介する構成となる。

編集部

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