札幌芸術の森美術館(北海道)と札幌芸術の森野外美術館
札幌市南部の丘陵地に広がる「札幌芸術の森」は、豊かな自然のなかでアートに親しめる複合文化施設だ。秋になると園内の木々が赤や黄色に色づき、散策をしながら紅葉を楽しめる。なかでも、約7.5ヘクタールの敷地に彫刻作品が点在する札幌芸術の森野外美術館では、季節によって表情を変える自然と彫刻の共演を堪能できる。

園内の札幌芸術の森美術館では、特別展「五大浮世絵師 歌麿に写楽、北斎と広重、そして国芳」(10月10日〜2027年1月11日)を開催。喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳という、江戸時代を代表する5人の浮世絵師の作品を通じて、多彩な浮世絵の世界を紹介する。

また、同時期には所蔵品展「五十嵐威暢 アニマルイラストレーション」も開催される。グラフィックデザインから彫刻まで幅広く活動した五十嵐威暢の表現に触れた後は、色づく森のなかで野外彫刻を楽しみたい。なお、野外美術館は屋外施設のため、秋季の開園日程を事前に確認しておこう。
弘前れんが倉庫美術館(青森)と弘前公園
青森県弘前市を代表する紅葉の名所といえば、弘前城を中心に広がる弘前公園だ。秋には園内のカエデやサクラが色づき、城郭や濠とともに鮮やかな風景をつくりだす。春の桜で知られる同公園だが、秋にはまた異なる魅力を見せる。ここから市街地を歩いて訪れたいのが、歴史ある煉瓦倉庫を改修して2020年に開館した弘前れんが倉庫美術館だ。

同館では、現代社会の矛盾や歴史的な出来事を、緻密な描写と風刺を交えて表現してきた美術家・風間サチコの個展「風間サチコ展:方丈ルームの1000里眼」(6月5日〜11月15日)が開催されている。風間は木版画を中心に、近代化や戦争、開発などをめぐる問題を独自の視点から描き続けてきたアーティストだ。

かつて酒造工場として使われていた建物の記憶を残す美術館も、見どころのひとつ。歴史的な建築空間で現代美術に触れた後は、弘前公園の紅葉を眺めながら城下町を散策してみてはいかがだろう。
十和田市現代美術館(青森)と官庁街通り
青森県十和田市の中心部を東西に延びる官庁街通りは、約1.1キロメートルにわたって桜や松の並木が続く、街を代表する散策スポットだ。「駒街道」の愛称でも親しまれ、秋には桜の葉が赤く色づき、通りを彩る。沿道には屋外彫刻やアート作品も点在しており、紅葉とともに街なかのアートを楽しめるのも魅力だ。

この通りに面する十和田市現代美術館では、現代美術家・椿昇の個展「フリーダムー像(ゾウ)と生きる」(〜11月8日)が開催中。巨大な生命体をモチーフに、環境破壊や格差拡大など現代社会が抱える問題を問い続けてきた椿。本展では、巨大なゾウのバルーン作品をはじめ、作家の思考を立体的に表現したインスタレーションなどを通じて、その40年以上にわたる創作活動を紹介する。

美術館の外庭には、椿が2008年に制作した真紅の巨大なロボットアリ《アッタ》も常設展示されている。鑑賞後は官庁街通りを歩きながら、秋の街並みと屋外アートを巡ってみたい。








































