大阪・京橋の山王美術館で、「生誕135年 山王美術館コレクションでつづる 岸田劉生展」が開催される。会期は9月3日〜2027年1月31日。同館が所蔵する岸田劉生の作品が一堂に公開されるほか、白樺派をはじめとする同時代の文化人との交友を伝える資料も紹介される。
日本の近代美術史を代表する画家のひとり、岸田劉生(1891〜1929)。黒田清輝のもとで外光派を学んだ後、後期印象派や北方ルネサンス、そして東洋画へと関心を移しながら、38年という短い生涯の中で多彩な作品を残した。本展は劉生の生誕135年を記念し、山王美術館の所蔵作品のみによって構成される。同館は開館以来、外部からの作品借用を行わない方針をとっており、展示されるすべての作品が同館のコレクションとなっている。
ふたつの麗子像、そして新たな美人画の試み


本展では、劉生の代名詞とも言える愛娘・麗子を描いた作品群が展示される。油絵と並行して素描や水彩画でも表現を探求した時期の《麗子肖像》(1920)を4年ぶりに公開。また、モデルの褒美に与えられた舶来品の肩掛けを羽織る《麗子桜花図》(1920頃)が本展で初展示となる。長期間にわたって描かれた麗子像は、ひとりのモデルの成長と画家の画風の変遷を同時に追うことができる作例として位置づけられている。

さらに、関東大震災後に京都へ移住し初期肉筆浮世絵に熱中した劉生が、江戸初期の絵師・岩佐又兵衛の美人画を参考に描いた《お手玉》(1924頃)も初展示される。本作のモデルについても、残された看板下絵との類似点から麗子である可能性が指摘されている。
- 1
- 2




























