今週末に見たい展覧会ベスト10。中村宏、SIDE CORE、中西夏之に長沢蘆雪まで【2/3ページ】

今週開幕

「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」(国立国際美術館

中西夏之 紫・むらさき XVIII 1983 国立国際美術館蔵 ©NATSUYUKI NAKANISHI

 大阪・中之島も国立国際美術館で、特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」が開催される。

 中西夏之(1935〜2016)は、絵画という営みを根底から問い直し、具象や抽象といった既存の枠組みに収まらない作品を生み出した。1960年代前半には前衛美術家集団「ハイレッド・センター」の一員として数々のイベントを繰り広げ、その後、舞踏家・土方巽との出会いをきっかけに本格的な絵画への回帰を果たした経歴を持つ。オレンジや黄緑、紫の色を多用し、異様に柄の長い筆を用いて描く手法など、独自の絵画理念を実践した。

 本展では、中西の半世紀以上にわたる制作の軌跡を振り返り、その絵画理念と実践を紹介する。没後10年の節目に開催される本展では、中西が残した「緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」という言葉を軸に、作品が投げかけた問いを提示する。

会期:2026年3月14日~6月14日
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00(金~20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)、5月7日
料金:一般 1500円 / 大学生 900円 / 高校生以下・18歳未満 無料

「吉田璋也のデザイン - 新作民藝運動がめざした未来」(茨城県陶芸美術館

吉田璋也 緑釉白釉黒釉三方掛分皿 1957 鳥取民藝美術館蔵

 茨城県笠間市の茨城県陶芸美術館で、企画展「吉田璋也のデザイン - 新作民藝運動がめざした未来」が開催される。

 吉田璋也(1898〜1972)は医師でありながら、民藝のプロデューサーとして日常の暮らしに用いられる品を自らデザインして、生産・流通・販売の体制を確立し、民藝運動に生涯を捧げた。

 本展では、吉田が伝統的な手仕事を現代の生活に根づかせるためにデザインした「新作民藝」の軌跡を、関連する作品や資料を展示して紹介する。

会期:2026年3月14日~6月21日
会場:茨城県陶芸美術館
住所:茨城県笠間市笠間2345
電話:0296-70-0011
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(ただし5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 950円 / 満70歳以上 470円 / 高校生等 710円 / 小学・中学生 360円

「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」(府中市美術館

長沢蘆雪 菊花子犬図 個人蔵 前期・後期展示

 東京・府中の府中市美術館で「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」が開催される。

 長沢蘆雪は江戸時代中期の画家であり、円山応挙の弟子のひとり。明治時代の美術史において、アイディアと構成力は応挙を上回ると評されるいっぽうで、落ち着きや深みに欠けるとの記述もあったが、後にその覇気が「奇想」として注目された。

 本展では、子犬や動物、子供を描いた作品にみられる「かわいい」表現や、風景、人物、ファンタスティックな世界など、蘆雪の多彩な創作を紹介。作品の根底にある禅の思想や仏教の教えにも着目する。なお、会期中には作品の展示替えが行われる。

会期:[前期]2026年3月14日~4月12日、[後期]2026年4月14日~5月10日
会場:府中市美術館
住所:東京都府中市浅間町1-3(都立府中の森公園内)
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(5月4日は開館)
観覧料:一般 800円 / 高校・大学生 400円 / 小学・中学生 200円 / 未就学児、障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付添の方1名 無料

「-モンスーンに吹かれたように- 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術」(岐阜県美術館

 岐阜県岐阜市の岐阜県美術館で「-モンスーンに吹かれたように- 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術」が開催される。

 アフリカに由来する現代の作品には、ダイナミックな移動をテーマにした作品が多くある。移動と交流によって生まれる現代美術の視点の転換は、自らのアイデンティティを見つめ直し、人類の持つ創造性の豊かさをとらえ直す機会を与えると言える。

 かつて織田信長にモザンビーク出身の弥助という家臣がいたように、アフリカとアジアには、季節風に乗りインド洋を超えて、古くから交流があった。そして現代では、移動が活性化したことで新たな作品も生まれている。本展では、かつての交流の証とともに、現代のアフリカーアジアの現代作家を紹介する。出品作家は、石川真生、エリアス・シメ、ジョエル・アンドリアノメアリソア、ワンゲシ・ムトゥ、長谷川愛、吉國元、なみちえほか。

会期:2026年3月13日~6月14日
会場:岐阜県美術館
住所:岐阜県岐阜市宇佐4‐1‐22
電話:058-271-1313
開館時間:10:00~18:00(3月20日・4月17日・5月15日は〜20:00)※展示室の入場は閉館の30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は翌平日)
観覧料:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生以下 無料