騒動を超えて。企画者が語る「ここはだれの場所?」展の真意とは

子どもたちにとって、大人たちにとっても美術館とはどんな場所だろう? もしくは、どんな場所になりうるだろう?今夏の東京都現代美術館の子どもを主題にした本展(7月18日〜10月12日)では、4組のアーティストが「ここではない」もうひとつの世界の入り口を示す場所をつくりあげた。しかし、開幕直後に会田誠と会田家の作品に対して美術館と東京都が撤去・改変を要請したことで、世間を賑わせたのち、要請を撤回するという騒動に注目が集まってしまった。ここでは担当キュレーターにこの展覧会の企画意図を寄稿してもらった。改めて、この展覧会が今の社会に投げかけた、「美術の力」について向き合ってみたい。

INSIGHT

日本写真史の空白① 戦前〜開戦。対外宣伝の始まり

静岡県のクレマチスの丘にあるIZU PHOTO MUSEUMにて「戦争と平和──伝えたかった日本」展が開催中です。『美術手帖』9月号、戦後70年の企画として特集した「絵描きと戦争」内でも紹介しました。1000点余の写真やグラフ雑誌で構成されたこの展覧会、本誌では伝えきれなかった見どころがたくさんあります。名取洋之助、木村伊兵衛、土門拳ら日本の写真界を代表する写真家たちの仕事を、1930年代から50年代の戦前、戦中、戦後と連続して見ることで、知られざる写真史が浮かんでくるのです。本誌特集の番外編として、「写真家と戦争」をテーマに、同館研究員の小原真史さんの案内で、3回にわたって展覧会を紹介します。

INSIGHT

第85回

色彩と線を振り返る 。 椹木野衣が見た、「熊谷守一美術館30周年展」

豊島区立熊谷守一美術館で、2015年5月15日〜6月28日の初夏、「熊谷守一美術館30周年展」が行われた。その大胆な色彩と線の組み合わせは、野獣派や分割主義を彷彿とさせる。晩年の浮世離れした生活から「画壇の仙人」と呼ばれた熊谷守一。油絵、墨絵、書など合わせて100点以上が集う会場で、美術批評家・椹木野衣が思うこととは?

REVIEW

第1回

【今月の1冊】 椹木野衣×会田誠が、 戦争画を語り尽くす!

「戦争」を入り口として執筆活動を始めた椹木野衣と、美術史の中で触れられることのなかった歴史を皮肉的に表現する会田誠による戦争についての対談集が、2015年6月に発売された。美術的観点からはもちろん、戦時下という環境の中で人々がどのような思想を持っていたのかということについて、改めて考えさせられる一冊だ。

ヤン・ファーブル 玉虫色が照らし出す歴史の暗がりと生死の寓意

初期フランドル派の画家ヒエロニムス・ボスと、アフリカ大陸で混乱の歴史を辿ってきたコンゴ。 一見接点を発見しづらい両者に、<strong>ヤン・ファーブル</strong>は「遺伝子的なつながり」を見出す。 そこには、21世紀に生きる「中世の芸術家」を自称する彼の原点に根ざす眼差しがあった。

INTERVIEW

レン・ハン、鮮烈でスタイリッシュなヌード写真の世界

中国・北京を拠点に2008年より写真家として活動し、各地で展覧会を行っているレン・ハン。ヌードの男女をモデルとした写真が注目を集め、ファッション誌でも活躍中の、彼の日本初個展が開催されている。そこで、今回は『美術手帖』2015年8月号に掲載された、彼の写真集『NEW LOVE』についての記事を紹介する。

INSIGHT

自分も知らない自分に会える! アートセラピーを体験してみよう

医療機関や福祉施設などで心理療法として行われるアートセラピー。通常は患者や施設利用者が対象になりますが、4月某日、このアートセラピーによって学生の交流をうながすワークショップが行われました。会場となったのは東京・原宿にあるデザインフェスタギャラリー。「万国學生藝術展覧祭2015(通称、學展)」に出展する学生を中心に、16名の参加者が集まりました。【PR】

INSIGHT

サカナクション・山口一郎インタビュー(後編) 30年後の音楽?

サカナクションがオーガナイズする音楽・アートの複合イベント「NIGHT FISHING」(7月2日〜3日、恵比寿LIQUIDROOM)。前編では、その新たな試みのきっかけと真意を山口一郎に聞いた。この後編では、「NIGHT FISHING」のチャレンジから見える、未来の音楽のあり方について話してもらった。

INTERVIEW

ポスト3.11時代の美術家・中島晴矢に個展の意気込みを訊く

『美術手帖』2015年5月号で企画された若手作家特集「日本のアート、最前線!!」にて、Chim↑Pomを率いる卯城竜太の誌上キュレーションに選出されるなど、オルタナティブな領域から起きつつある日本の現代美術の地殻変動を象徴する作家のひとりとして、注目を集める中島晴矢。6月26日〜7月5日、TAV GALLERY(東京都・阿佐ヶ谷)で開催の個展「ペネローペの境界」にかける意気込みをインタビューした。

INTERVIEW

デザインフェスタの魅力を追う! 学生取材レポート【最終回】

ジャンル、世代を超えた国内最大級のアートイベント「デザインフェスタ」が5月16日、17日に開催されました。来場者は過去最高の5万9000人を記録。その人気を探るべく、8月に開催される兄弟イベント「學展」に出展する学生たちが、4回に分けて取材レポートを敢行しました!最終回となる本記事では、東京工科大学写真部の、廣實佑真さん、松原輝さん、吉井凌也さんが、オススメのブースなどを紹介してくれました。

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デザインフェスタの魅力を追う! 学生取材レポート【第3回】

ジャンル、世代を超えた国内最大級のアートイベント「デザインフェスタ」が5月16日、17日に開催されました。来場者は過去最高の5万9000人を記録。その人気を探るべく、8月に開催される兄弟イベント「學展」に出展する学生たちが、4回に分けて取材レポートを敢行しました!第3回となる本記事からは、東京工科大学写真部の、廣實佑真さん、松原輝さん、吉井凌也さんが、人気のブースやオススメのブースを紹介してくれました。【PR】

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デザインフェスタの魅力を追う! 学生取材レポート【第2回】

ジャンル、世代を超えた国内最大級のアートイベント「デザインフェスタ」が5月16日、17日に開催されました。来場者は過去最高の5万9000人を記録。その人気を探るべく、8月に開催される兄弟イベント「學展」に出展する学生たちが、4回に分けて取材レポートを敢行しました!第2回となる本記事では、青山学院大学の3人─藤木もえさん、金原毬子さん、宮崎茉由さんが、数あるデザインフェスタのブースのなかでも、特にオススメのものを紹介してくれました。【PR】

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