西尾美也(1982年、奈良県生まれ)は、「装う」という行為とコミュニケーションの関係性に着目した作品を展開しているアーティスト。近年では、「拡張するファッション」(水戸芸術館、2014年)、「服の記憶」(アーツ前橋、14年)、「あいちトリエンナーレ2016」、「さいたまトリエンナーレ2016」などに参加している。
西尾は、17年の2月末から3月初めにかけて開催された「ソーシャリー・エンゲイジド・アート展」(アーツ千代田3331)において、プロジェクト《Self Select: Migrants in Tokyo》を実施。このプロジェクトは、東京に暮らす移民4名が、東京の街なかで見ず知らずの日本人と衣服を交換し、その経験をもとに自分のための新しい服をつくるというもの。
本展では、このプロジェクトの成果の全貌を初めて紹介するほか、かつて実際に使用されていた学生服を使った新作《感覚の学校》を展示する。