平田尚也
伊藤 第3期展(5月28日~6月29日)の平田尚也さんは、デジタルテクノロジーが進展した今日において、身体性やアイデンティティを問う作品を制作しています。自分自身が経てきたVRなどのデジタル体験を踏まえつつ、ストレートにデジタルアートに取り組むというよりは、絵画や彫刻といった伝統的なアートとインターネット以降のアートの関係性を追求しようとするのが、平田作品の特質です。今展では、インターネット以降のアートをリアルの空間に、どうインスタレーションとして実現するかに挑戦しています。

平田尚也 「ここで展示をしてみたい」と常々憧れていた資生堂ギャラリーで、個展ができることとなって光栄です。展示をするときはいつも、その空間と作品が軸をもった構造として成り立っているか、 正しいと思える比率で配置されているかに気を配ります。今回も、資生堂ギャラリーという展示空間の中にちゃんとした構造をつくり上げられているかどうかを意識しながら、プランを詰めているところです。具体的には映像、平面、立体といろんなアウトプットのかたちによる作品が、あるテーマに沿って並ぶ構成になると思います。
担当いただいているキュレーターの伊藤さんと密に話し合いながら、個展づくりは進んでいます。もちろん場所を与えてもらい、制作資金をいただき、設営のインストーラーを呼んでもらったりするのも心強いですが、自分としては展示や作品について議論ができたり意見をもらえたりすることが、何よりうれしい。学生時代を過ぎると、濃密な話ができる相手なんてなかなか見つからず、ひとりで考え続けるしかなかったりするものですから。「話し合える」というのが、最も大きいサポートだと実感しているところです。

PLAプラスティック

デスクトップゲームアプリケーション