ヘンリケ・ナウマン追悼──家具から政治を読み解く

第61回ヴェネチア・ビエンナーレでドイツ代表としての参加が予定されていたアーティスト、ヘンリケ・ナウマン(1984〜2026)が2月14日に逝去した。再利用された家具を用いたインスタレーションを通して、ポスト社会主義社会や極右思想、消費文化の交差点を鋭く読み解いてきたナウマン。本稿では、批評家アンドリュー・マークルによる追悼文と、東京藝術大学で行われたインタビューを通して、その思考と実践を振り返る。

INTERVIEW

「貧」しくて「おいしい生活。」変わらない 清水穣評「井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s」展

渋谷区立松濤美術館で開催された「井上有一の書と戦後グラフィックデザイン1970s-1980s」展について、美術批評家・清水穣が評する。「書」というジャンルを超えた前衛美術の文脈で評価を受ける井上有一──彼の書を積極的に起用した戦後の日本のグラフィックデザインとの相関関係を考察する。

REVIEW

アサヒグループ大山崎山荘美術館が開館30周年の特別展。民藝の名品とともに同館所蔵のモネ作品を全点公開

京都・山崎のアサヒグループ大山崎山荘美術館が、2026年春に開館30周年を迎える。これを記念し、同館のコレクションにスポットを当てた2つの展覧会「山本爲三郎・河井寬次郎没後60年記念 共鳴 河井寬次郎×濱田庄司 ―山本爲三郎コレクションより」と「没後100年 クロード・モネ展」が開催される。 

NEWS / EXHIBITION

「―モンスーンに吹かれたように―」(岐阜県美術館)が開催。アフリカとアジア、移動と交流がもたらす表現の転換

岐阜市の岐阜県美術館で、アフリカに関わる現代美術を中心に、両地域のダイナミックな交流の足跡をたどる企画展「―モンスーンに吹かれたように― 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術」が開催される。会期は3月13日〜6月14日。

NEWS / EXHIBITION

じゆうとほう 椹木野衣評「メタル」展、VMO×飴屋法水「GUN」、「MIKAMI MEME 2025│三上晴子と創造のミーム」

「メタル」展、VMO×飴屋法水「GUN」、そして三上晴子没後10年追悼展「MIKAMI MEME 2025│三上晴子と創造のミーム」。3つの展覧会に共通するメタルとメタ・メタルをめぐる連鎖とは──美術批評家・椹木野衣が、金属をめぐる「じゆうとほう」について考察する。

REVIEW

アートと社会の接点を増やしていく──東京建物が注力する「Arthouse Project」に迫る

これまで様々なアートプロジェクトに取り組んできた総合不動産会社・東京建物が、新たな企画を始動させている。企業やブランドなど多様なプレーヤーとのコラボレーションにより、アートと社会の接点をつくる「Arthouse Project」だ。2025年に実施された第1弾の様子や今後の方向性を、プロジェクトチームの大澤四季、岡蒼透、第1弾企画でプロデューサーを務めたAny合同会社の田中雅人が語る。

INTERVIEW / PROMOTION

第2回

藤嶋咲子(アーティスト)✕吉田寛(美学者・ゲーム研究者)対談:鑑賞者をプレイヤーへ、沈黙を表現へ。「作動するアート」としてのシリアスゲーム

渋谷から原宿へと拠点を移した、アートとデジタルテクノロジーによる創造拠点「シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]」。その2025年度アーティスト・フェローを務める藤嶋咲子は、ゲームを媒介に都市に生きる人々に寄り添うプロジェクト「コエノクエスト —都市に残されたセーブデータ」を進めている。藤嶋の実践は都市に何をもたらすのか。美学者でありゲーム研究者でもある吉田寛(東京大学大学院美学芸術学研究室教授)との対談で迫る。

山中温泉の老舗旅館「花紫」の思想を反映。金沢に新たな現代美術ギャラリー「YAMADART」がオープン

加賀市の山中温泉の老舗旅館「花紫」と連携した現代美術ギャラリー「YAMADART」が、3月7日、石川県金沢市にオープンした。こけら落としは、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト・更谷源による個展「TAMA」。会期は4月19日まで。会場をレポートする。

NEWS / REPORT

PREMIUM

トレイシー・エミン、15年ぶりの大回顧展。「第二の人生」をテート・モダンでたどる

トレイシー・エミンの大回顧展「トレイシー・エミン:ア・セカンド・ライフ」が2月27日、ロンドンのテート・モダンで開幕した。赤裸々な自伝的作品で知られる彼女がトラウマや重い病気を乗り越えて現在に至った姿を、過去の作品から新作までを通して改めて見つめる本展をレポートする。

NEWS / REPORT

PREMIUM

ノートで展覧会をもっと楽しく。「もえの美術館巡り」に聞く活用術

ジャンルを問わず各地の展覧会へ足を運び、わかりやすくアート情報を発信するアート・インフルエンサー「もえの美術館巡り」。独自の視点で日々の鑑賞体験をまとめた彼女の「美術館ノート」がいま、注目を集めている。「綺麗なノートを目指さない」という自由なスタンスから生まれるその習慣には、どのようなこだわりが詰まっているのか。ノートのつくり方や活用法を通して、「もえの美術館巡り」流の新しいアートの楽しみ方について話を聞いた。

INSIGHT