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論説:初期作品から「石器時代最後の夜」まで。ゼロ距離で曽根裕を考える〈後編〉

大理石の大型彫刻や、彫刻を用いたパフォーマンス、映像作品など多様な表現を展開する曽根裕。現在gallery αMでは、長谷川新をゲストキュレーターに迎えた2020〜21年度のプロジェクト「約束の凝集」の第1回として、東京では約9年ぶりとなる曽根の個展「石器時代最後の夜」を開催中だ。曽根の初期作品から本展までの活動を、「約束の凝集」第2回の参加アーティスト・永田康祐が論じる。

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ポストコロナ時代のアートフェアはどうあるべきか? アート021の事例から考察する

新型コロナウイルスの影響で大規模なアートフェアが開催中止もしくはオンライン化を余儀なくされているなか、中国本土最大級のアートフェア「ウェストバンド」と「アート021」が11月に開催される。ポストコロナ時代のアートフェアはどうあるべきか? アート021の共同創設者である包一峰らに話を聞いた。

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論説:初期作品から「石器時代最後の夜」まで。ゼロ距離で曽根裕を考える〈前編〉

大理石の大型彫刻や、彫刻を用いたパフォーマンス、映像作品など多様な表現を展開する曽根裕。現在gallery αMでは、長谷川新をゲストキュレーターに迎えた2020〜21年度のプロジェクト「約束の凝集」の第1回として、東京では約9年ぶりとなる曽根の個展「石器時代最後の夜」を開催中だ。曽根の初期作品から本展までの活動を、「約束の凝集」第2回の参加アーティスト・永田康祐が論じる。

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ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.3:卯城竜太(Chim↑Pom)

いま必要なのは、「ポスト資本主義」ではなく「ウィズ資本主義」だ──。道具やスペースのシェア、見返りを求めない贈与的な活動、プロジェクトを通じた異なる階層の出会いの創出など、アートはそもそも経済的価値では測れない独自の芸術的価値を生きてきた。ひとつのシステムに「包摂」されない、こうした脱中心的な態度は、経済体制だけでなく、作家活動における「展覧会」の相対化、真に多様なコミュニティへの志向、人間を超えた「サブジェクトの多様化」など、アートの世界にさまざまに現れ始めている。「美術手帖」本誌10月号で「ポスト資本主義とアート」をめぐる対談に臨んだChim↑Pomの卯城竜太が、そこで語ろうとした思考の全容をあらためて綴る。

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岡田利規の「能」から注目のキャラクター論まで、『美術手帖』10月号新着ブックリスト(2)

新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。チェルフィッチュを率いる岡田利規による「コンテンポラリー能楽集」や、フィクションとリアルの往還から「キャラクター」をとらえ直す1冊など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。

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分析美学の古典から芸術祭の危機管理まで。『美術手帖』10月号新着ブックリスト(1)

新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。リチャード・ウォルハイムによる分析美学の古典や、あいトリの検証から芸術祭のマネジメントを考える1冊など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。

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ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.2:卯城竜太(Chim↑Pom)

いま必要なのは、「ポスト資本主義」ではなく「ウィズ資本主義」だ──。道具やスペースのシェア、見返りを求めない贈与的な活動、プロジェクトを通じた異なる階層の出会いの創出など、アートはそもそも経済的価値では測れない独自の芸術的価値を生きてきた。ひとつのシステムに「包摂」されない、こうした脱中心的な態度は、経済体制だけでなく、作家活動における「展覧会」の相対化、真に多様なコミュニティへの志向、人間を超えた「サブジェクトの多様化」など、アートの世界にさまざまに現れ始めている。「美術手帖」本誌10月号で「ポスト資本主義とアート」をめぐる対談に臨んだChim↑Pomの卯城竜太が、そこで語ろうとした思考の全容をあらためて綴る。

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ポスト資本主義は「新しい」ということを特権としない Vol.1:卯城竜太(Chim↑Pom)

いま必要なのは、「ポスト資本主義」ではなく「ウィズ資本主義」だ──。道具やスペースのシェア、見返りを求めない贈与的な活動、プロジェクトを通じた異なる階層の出会いの創出など、アートはそもそも経済的価値では測れない独自の芸術的価値を生きてきた。ひとつのシステムに「包摂」されない、こうした脱中心的な態度は、経済体制だけでなく、作家活動における「展覧会」の相対化、真に多様なコミュニティへの志向、人間を超えた「サブジェクトの多様化」など、アートの世界にさまざまに現れ始めている。「美術手帖」本誌10月号で「ポスト資本主義とアート」をめぐる対談に臨んだChim↑Pomの卯城竜太が、そこで語ろうとした思考の全容をあらためて綴る。

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メガギャラリーはコロナ禍をどう乗り越えるのか? その戦略を探る

アート・バーゼルとUBSがギャラリーを対象に行った2020年中期調査「The Impact of COVID-19 on the Gallery Sector」によると、今年の上半期にはギャラリーの売上高は昨年同時期比平均で36パーセント減少したという。新型コロナウイルスの発生から半年以上が経った現在、メガギャラリーはこの危機にどのようにサバイブしているのだろうか? 関係者にヒアリングを行った。

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バンクシーの“商標権争い”が投げかける諸問題。知財に詳しい弁護士に聞く

バンクシーの代表作のひつとである《花を投げる男(Flower Thrower)》。この商標権について、欧州連合知的財産庁(EUIPO)は無効とする決定を下した。バンクシー本人側が敗れたこの決定は何を意味するのか。バンクシーに詳しい鈴木沓子が、シティライツ法律事務所の水野祐弁護士と、石井・髙畑法律事務所の石井宏之弁護士の両氏に話を聞いた。

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再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探る

モダニズム建築の大家として知られる前川國男が設計した世田谷区庁舎と区民会館。半世紀以上の歴史を持つこの建物が、機能向上を目的に再整備される。この再整備を前に、京都工芸繊維大学教授で近代建築史が専門の松隈洋がこの建築に込められた精神を振り返る。

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「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」

今年7月に開業した北海道白老郡白老町の「ウポポイ(民族共生象徴空間)」。「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」「慰霊施設」によって構成されるこの国立施設が誕生した背景を踏まえ、「語られていないこと」について小田原のどかが論じる。

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「彫刻」や「展覧会」の可能性と不自由さを問う。タマビ「バーチャル彫刻展」の試み

多摩美術大学彫刻学科が、興味深い試みをスタートさせた。「バーチャル彫刻展」は、現実では実現不可能な作品を含めて、学生が様々な彫刻作品をバーチャル空間に展示するというもの。本展を企画した高嶺格と木村剛士、そして監修した谷口暁彦に話を聞いた。

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