2018.1.16

銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイが100回目を迎え記念イベント開催

2001年6月の銀座メゾンエルメスの竣工以来、数々のデザインでエルメスの世界観を紹介してきたウィンドウディスプレイの展示が1月18日に100回目を迎える。これを記念し、トークイベントが開催される。

吉岡徳仁 吐息 2004 / 2009 © Satoshi Asakawa / Courtesy of Hermès Japon
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 2001年に竣工して以降、銀座のアイコンとして変わらぬ存在感を示し続ける銀座メゾンエルメス。そのウィンドウディスプレイが今年、100回目の展示を迎える。

 銀座メゾンエルメスのウィンドウは、毎年のエルメスのクリエーションのベースとなる年間テーマを題材に、国内外で活躍するアーティストやデザイナーが自由な発想でデザインしてきた。そのディスプレイは2ヶ月ごとに展示替えされ、主役となる製品が毎回異なる表情を見せ、道行く人々を楽しませてきた。

ミヤケマイ 雨奇晴好 2007 © Satoshi Asakawa / Courtesy of Hermès Japon

 もともと、エルメスのウィンドウディスプレイが始まったのは1920年代のパリ。3代目社長のエミール・エルメスが、フォーブル・サントノーレ通りのブティックのウィンドウに独創的な手法でディスプレイされていた手袋に目を留め、エルメスの世界観を表現する場としてウィンドウの可能性に着目したのがきっかけだった。以降、手袋の販売を担当していたアニー・ボーメルが、その後40年間にわたりウィンドウディスプレイを手がけ、78年に愛弟子のレイラ・マンシャリがその後を引き継いだ。

 2001年の竣工時には、レイラ・マンシャリによって新たなウィンドウディスプレイの幕が開けた銀座メゾンエルメス。その後は、吉岡徳仁、ミヤケマイ、ニコラ・ビュフ、原研哉、山口晃といった、国内外で活躍するアーティストやデザイナーたちが次々に登場し、多種多様なディスプレイはいまや銀座の風物詩の一つにもなっている。

ニコラ・ビュフ 赤ずきんのカレちゃん 2010 © Satoshi Asakawa / Courtesy of Hermès Japon

 記念すべき100回目となる1月18日からのディスプレイは、プロダクトデザイナー・藤城成貴が担当。2018年のエルメスの年間テーマ「Let’s Play」を題材に、ウィンドウでゲームを展開するという。

 またエルメスでは100回を記念し、特設ページを開設。これまでの全ウィンドウディスプレイの歴史を動画で振り返るコンテンツのほか、それぞれのウィンドウの画像やコンセプトもより見やすいアーカイブとなって掲載されている。

 これに加え、デザイン評論家アリス・ローソーンによる講演会や、3月に101回目のウィンドウディスプレイを担当するオーストリア人デザインユニット、ミシェール’トラクスラーによる講演など、3つのトークイベントも開催。

 パブリックアートとも言える銀座メゾンエルメスのディスプレイの歴史を振り返る機会となる。